2006 Fiscal Year Annual Research Report
脱細胞化心臓弁のinvivo環境における合目的な再細胞化に関する研究
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17390382
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
北川 哲也 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (80240886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 裕 徳島大学, 大学院ヘルスパイオサイエンス研究部, 講師 (20314875)
吉栖 正典 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60294667)
北市 隆 徳島大学, 大学院ヘルスパイオサイエンス研究部, 助手 (20335813)
来島 敦史 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (50403704)
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Keywords | 脱細胞化 / キャホールド / α-SMA / マトリックス |
Research Abstract |
脱細胞化組織の自己細胞化を目指した無細胞化マトリックスキャホールド(台座)作成のため、様々な脱細胞化技術が開発されてきている。当科では、様々な脱細胞化方法を検討し、脱細胞化の程度、弁マトリックス構造(エラスチン・コラーゲン・グリコサミノグリカン)の検討より、水酸化アンモニウム・トライトン法による、肺動脈弁の脱細胞化を開発してきた(19th Annual Meeting World Society of Cardio-Thoracic Surgeons,「Matrixstructure of the decellularized pulmonary valve」2006年,金沢)。水酸化アンモニウム・トライトン法で、弁尖はほぼ脱細胞化され、グリコサミノグリカンはほとんど消失していたが3層構造は維持されていることを示した。 また、脱細胞化ブタ肺動脈を同種ブタ頸静脈に移植し、脱細胞化弁の再細胞化と弁マトリックス構造(エラスチン・コラーゲン・グリコサミノグリカン)の検討を行った。グラフト周囲の高度癒着と弁尖の固定を認めたが、弁尖の3層構造は比較的維持されており、弁尖周囲と、弁尖マトリックス内への散在性のα-SMA陽性細胞浸潤を認め、脱細胞化肺動脈弁尖組織の再細胞化の可能性が示唆された。また、移植後の炎症のコントロール、特に炎症細胞とα-SMA陽性細胞浸潤のコントロールが重要と思われた。以上の内容を、第37回心臓血管外科(2007,2/21,東京)で、「脱細胞化肺動脈弁再細胞化の検討-ミニブタ移植モデルでの検討-」として発表した。 今後、更に至適な脱細胞化法・弁尖可動移植モデルの開発等により再細胞化機構の詳細を解明する必要がある。
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Research Products
(2 results)