2005 Fiscal Year Annual Research Report
非小細胞性肺癌における上皮成長因子受容体遺伝子異常解析を用いたオーダーメイド治療
Project/Area Number |
17390385
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
藤井 義敬 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40156831)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 智紀 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40315883)
佐々木 秀文 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00336695)
羽田 裕司 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 臨床研究医 (50381893)
遠藤 克彦 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 臨床研究医 (10381873)
|
Keywords | 肺癌 / 遺伝子 / オーダーメイド |
Research Abstract |
1.平成17年度は外科的に切除された良好な検体から抽出されたgenomic DNAを用いて非小細胞肺癌における上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異の解析を進めた。 PaezらおよびLynchらが報告している11種類の変異にDNA sequencingで新規に同定された2種類の変異を加えた13種類の変異に対応して作成したTaqMan MGB probeを利用し、TaqMan PC RassayにてEGFR遺伝子変異解析を施行した。解析対象は2000〜2005年に手術を施行された非小細胞肺癌症例で約300例を数えている。蓄積されたEGFR遺伝子変異の解析データを利用して、EGFR遺伝子変異と臨床病理学的因子、ゲフィチニブ奏功性、生存などとの相関について検討した。さらに腺癌のBAC patternや末梢小型肺癌とEGFR遺伝子変異との相関についての検討も行った。 これらの検討の結果については次ページの研究発表に記載されるように論文としてまとめた。 2.近年、EGFR遺伝子変異以外ゲフィチニブ感受性因子として下流のシグナル分子、EGFR遺伝子増幅、他のerbB受容体の発現レベルなども報告されつつある。研究の動向においてはEGFR(erbB1)受容体だけでなく、その他のerbB受容体ファミリー(erbB2,erbB3,erbB4)とそのシグナル伝達についての研究にまで幅広く展開している。 これらの報告や研究の動向を受けて、我々は定量的PCR法を利用したEGFR遺伝子増幅の解析に着手し、症例を蓄積している最中である。また我々は、erbB2受容体タンパクの発現、erbB2遺伝子変異やコピー数の解析やerbB2遺伝子変異についての機能解析にも着手しつつある。
|
Research Products
(6 results)