2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390391
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
石内 勝吾 群馬大学, 医学部, 講師 (10312878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 瀞司 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40049044)
齊藤 延人 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60262002)
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Keywords | 神経膠芽腫 / 浸潤性増殖 / シグナル伝達機構 / グルタミン酸 / AMPA拮抗薬 |
Research Abstract |
平成17年度は神経膠芽腫新集学的治療の基盤解析を行い、Aktを標的とする集学的治療の理論的背景の樹立とカルシウム透過性AMPA受容体を介するシグナル伝達機構の細胞間ネットワークの解明を目的とした。 解析結果概要。 1.AMPA受容体拮抗薬、チロシン・キナーゼ拮抗薬は神経膠芽腫の浸潤性増殖に重要な役割を果たすAktのSer473に対し脱燐酸化を促進する。 2.Aktの組み換えアデノウイルスー構成活性遺伝子組み込みアデノウイルス(Akt-HA)導入細胞では腫瘍細胞の遊走を促進する。逆に優性阻害遺伝子組み込みアデノウイルス(Akt-AA)導入細胞では腫瘍細胞の遊走は阻害される。 3.放射線(X-線、重粒子線)照射にてin vitroにおける遊走抑制効果を認めるものの、照射直後より3日目まではtime-lapse microscopyにて追跡すると逆に遊走性が亢進することが観察された。 4.遊走性が亢進している放射線(X-線、重粒子線)照射細胞はAktのSer473が燐酸化している。したがってAktのリン酸化が細胞の増殖・遊走に促進的に働くばかりでなく、放射線治療抵抗性にも関与する可能性が示唆された。 5.AMPA受容体拮抗薬を照射直前の1hr投与後に放射線(X-線、重粒子線)照射を行うと殺細胞効果と遊走性の抑制効果が亢進する。 以上よりAktの脱リン酸化を目的とする集学的治療の理論的背景を確立した。
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[Journal Article] 浸潤性増殖を示す神経膠芽腫に対する重イオンマイクロビーム照射の増殖抑制効果2005
Author(s)
Y石内勝吾, 長谷川正俊, 中野隆史, 桜井英幸, 斉藤延人, 中里洋一, 小澤瀞司, 舟山知夫, 小林泰彦, 坂下哲也, 和田成一, 浜田信行
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Journal Title
第14回TIARA研究発表会要旨集
Pages: 117
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[Journal Article] MR signals of solid portion of pilocytic astrocytoma on T2-weighted imaging : Is it useful for differentiation from medulloblastoma?
Author(s)
Arai K, Sato N, Aoki J, Yagi A, Taketomi A, Morita H, Koyama Y, Obata H, Ishiuchi S, Saito N, Endo K.
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Journal Title
Neuroradiology (in press)