2007 Fiscal Year Annual Research Report
Platelet Rich Plasma(PRP)を利用した骨軟骨欠損修復法の開発
Project/Area Number |
17390408
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
和田 佑一 Teikyo University, 医学部, 教授 (10282485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 晃一 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30400823)
山下 剛司 帝京大学, 医学部, 講師 (80407915)
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Keywords | Platelet Rich Plasma(PRP) / 骨軟骨欠損 / 軟骨移植 / ハイドロキシアパタイト |
Research Abstract |
本年度は、前年度までの研究成果をもとに選択した気孔率85%のハイドロキシアパタイト(HA)ブロックを用い、ウサギの骨軟骨欠損モデルに対するPRP(Platele rich plasma)+HAインプラントおよびARC軟骨(Alginate-recoverd chondrocyte法を用いて作製した足場材料を含まない移植用軟骨組織)の移植実験を行った。白色家兎(New Zealand White,体重3.0-3.5kg)10羽より前年度と同様の方法でPRP(またはPlatelet poor plasma;PPP)+HA(厚さ2mm)インプラントおよびARC軟骨を作製し、移植手術まで冷凍保存した。同系統、同週齢の白色家兎20羽を用いて、腿骨膝蓋関節面に径5mm,深さ31nmの骨軟骨欠損を作製して移植実験に用いた。PRP+HAインプラント+ARC軟骨移植群(10膝)の他に、PPP+HAインプラント+ARC軟骨移植群(10膝)、HAインプラントのみ移植群(10膝)、未治療群(8膝)を作り、移植手術後12週、24週で屠殺して各群間での欠損部修復を比較検討した。組織学的検討では、12週目にはPRP群で軟骨修復が良好であったが、24週目では各群問で差は認められなかった。またPRP群では、骨欠損部に移植したHAブロック内により多くの骨形成を認める傾向にあった。生化学的検討では、コントロール群と比較してPPP群では有意差がみられなかったのに対し、PRPでは12週目で修復部のプロテオグリカン含有量が有意に高かった。以上の結果より、PR:PはHAインプラント内の骨形成を促進すると同時に、ARC軟骨移植による関節軟骨修復を促進する効果を有することが明らかとなった。その効果は術後24週目までは持続しなかったが、修復を早めることで骨軟骨移植術後後療法期間の短縮に有効と考えられた。
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Research Products
(9 results)