2005 Fiscal Year Annual Research Report
副甲状腺ホルモンの骨形成促進作用の分子メカニズムに関する戦略的研究
Project/Area Number |
17390413
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
緒方 直史 東京大学, 医学部附属病院, 寄附講座教員 (10361495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 高嗣 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50376472)
三浦 俊樹 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20376479)
鄭 雄一 東京大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30345053)
中村 耕三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
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Keywords | 副甲状腺ホルモン / 骨形成 |
Research Abstract |
本年度はGαqのコンディショナルノックアウトマウスをCre/loxPシステムを用いて作製した。両蛋白をfloxで挟み込んだターゲティングベクターを構築しfloxマウスを作製した。これによって作出されたfloxマウスを、現在保有する骨芽細胞特異的にCreを発現するI型コラーゲン-Creマウスと交配させて、骨芽細胞特異的conditional KOマウスを作出した。現在、作出したコンディショナルノックアウトマウスを継体中であり、骨組織の解析ができるよう数を増やしている。また、今まで我々が確立したPTHの骨形成促進作用が認められる骨芽細胞様細胞株(MC3T3E1、ST2等)培養系を用いてPTHシグナルの下流分子の解析を行った。GαsおよびGαqをこれらの骨芽細胞に同時に強制発現させその発現バランスにより、骨芽細胞分化、および破骨細胞形成支持能に差が現れるかを検討した。まずそのためには、効率よく強制発現させるために、恒常的に活性を持つCA-GαsおよびCA-Gαq遺伝子を含むアデノウィルスを作成し、これらを培養細胞に感染させる事により各々のG蛋白の発現量の差で、分化へ影響、あるいは骨吸収の指標となる破骨細胞形成支持能すなわちRANKLの発現への影響があるかどうかを検討した。すると、Gαsを過剰発現させることにより多くの骨形成マーカーが上昇し、また骨吸収誘導能を持つRANKLの発現も亢進していた。一方、Gαqを強制発現させると、骨形成マーカーの発現が低下しており、RANKLの発現も低下していた。以上より、骨芽細胞においては、Gαsシグナルが骨形成、骨吸収への主要なシグナルと考えられたが、一方でGαqシグナルの骨形成抑制作用も確認した。
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