2007 Fiscal Year Annual Research Report
ライブセルイメージングによる遺伝子操作ブタ冠動脈攣縮機構の解明と麻酔薬作用の研究
Project/Area Number |
17390432
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
畑埜 義雄 Wakayama Medical University, 医学部, 教授 (70115913)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 浩之 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (70291490)
水本 一弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (50239258)
|
Keywords | 冠動脈 / Rho-キナーゼ / セボフルラン / フリーラジカル |
Research Abstract |
本年度は、内皮除去摘出ブタ冠動脈を用い、ライブイメージング法によるRho-A活性化シグナルの細胞内移動の解析を開始した。ケタミンで麻酔したブタの頸動脈を露出、切開し、脱血死させる。開胸後、心臓を摘出し、4℃に冷却したクレブス液に入れる。ついで、摘出した心臓より冠動脈(左冠動脈[前下降枝,回旋枝]、右冠動脈、内径約1.5mm)を分離し、周囲の脂肪および結合組織を十分に除去した。血管内皮細胞は,ピンセットなどを血管内腔に通過させて器械的に除去した。 SPC処置に伴う冠動脈平滑筋細胞内のRho-A活性化シグナルの細胞内移動を明らかにするために、green fluorescent protein(GFP)でコードしたRho-A-DNAをくみこんだ融合タンパク質発現プラスミドベクターを作製し、単離したブタ冠動脈平滑筋細胞に導入を試みた。これらのベクターを導入した冠動脈平滑筋細胞をSPCで処置し、活性化時のRho-Aの血管平滑筋細胞内の挙動を、リアルタイムでオリンパス社製共焦点レーザ走査型顕微鏡一式(IX71BG)を用いて観察した。しかし、本ベクターによるGFPコードRho-A-DNAの発現が不安定で、現在、再施行を繰り返している。この発現が安定後に、セボフルランによる修飾効果を検討する予定である。 以上の検討の他に、GnT-IIIトランスジェニックブタの作製にかかった。作製は、オリエンタル酵母株式会社に依頼する予定であったが、現在、その開始が困難とのことで、新たな企業を検索中である。そのため、トランスジェニックブタでのGnT-IIIの発現の検討は、来年以降に執り行うこととなった。
|