2008 Fiscal Year Annual Research Report
浸潤性膀胱癌に対する糖鎖改変による治療(グライコセラピー)は可能か?
Project/Area Number |
17390434
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 信 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (70282134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 誠一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80235043)
伊藤 明宏 東北大学, 病院, 講師 (70344661)
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Keywords | GM3 / 膀胱癌細胞 / Ga1NAcβ1-4糖転移酵素 / interference RNA |
Research Abstract |
本年度は、ヒト膀胱癌細胞に対するGM3等の糖鎖変化が与える影響を検討するため、精製糖鎖抗原投与ならびに糖転移酵素発現調節による糖鎖改変細胞モデルを用いて解析を行った。方法 : (1)GM3をもともと発現していないヒト浸潤性膀胱癌由来細胞株YTS-1に対して、精製糖脂質GM3を0,37.5.150μMo1/1の3段階に変化させて外来性に投与し、MTTアッセイを行って、GM3による細胞増殖効果を確認する。(2)GM3を付加したナノスフェアビーズを培養液に混入して投与することで、精製糖脂GM3よりも効率良く増殖能を低下可能か解析する。(3)YTS-1細胞に高発現であるGM2は、GalNAc糖鎖がβ1-4結合でGM3に付加することによって生合成される。そこで、GalNAcβ1-4糖転移酵素遺伝子に対するinterference RNAをYTS-1に導入し、GM3からGM2への生合成経路をブロックし、結果としてGH3が蓄積した細胞を作成し、GM3の外来性投与と同様に、YTS-1細胞の増殖を抑制しうるものかどうかを解析する。 結果 : (1)高濃度のGM3の外来性投与によって、YTS-1細胞の増殖が抑制される結果が確認された。(2)ナノスフェアビースにGM3を付加するにあたって、効率良く付加可能な条件を現在検討中である。(3)GalNAcβ1-4糖転移酵素遺伝子に対するi-RNAを安定してYTS-1細胞に導入することが困難であり、遺伝子配列を選択し直したり、transfectionの条件を検討し、現在、GalNAcβ1-4糖転移酵素ノックダウン細胞を作成中である。 今後は、GM3ナノスフェアビーズやノックダウン細胞を用いて、YTS-1細胞に対する増殖やbiologicalactivityの変化を解析予定である
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Research Products
(2 results)