2005 Fiscal Year Annual Research Report
第14番染色体長腕上のヒト腎細胞癌特異的刷り込み型癌抑制遺伝子の同定
Project/Area Number |
17390438
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
川上 享弘 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90346023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 圭生 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50303780)
岡田 裕作 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127062)
成田 充弘 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00263046)
坂野 祐司 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00346016)
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Keywords | 腎細胞癌 / DLK1 / インプリンティング |
Research Abstract |
【目的】腎細胞癌において、第14番染色体長腕(14q)は第3番染色体短腕(3p)に次いで頻度の高い染色体欠失部位であり、同領域に癌抑制遺伝子が存在する可能性が指摘されてきた。今回われわれは14q32に存在する刷り込み遺伝子であるDLK1(Delta like homolog)が腎腫瘍の増殖制御に関わる可能性について検討した。 【方法】腎癌由来細胞株15株、腎癌手術切除標本50例からRNA、DNAを抽出した。RT-PCR法によるDLK1発現の検討、14qLOH解析を行った。また、DLIK1遺伝子を導入した腎癌細胞株を用いcell growth assay、anoikis assay、in vivo tumor formation assayを行った。 【結果】DLK1は腎癌細胞株で93%(14/15)、腎癌組織78%(39/50)で発現が消失していた。Growth assayではSW839に細胞増殖抑制効果を認め、浮遊条件下では全てのDLK1導入細胞株でanoikis誘導能を認めた。またnude mouse背部に移植されたDLK1導入腎癌細胞による腫瘍形成能はcontrol群と比較して著しく乏しかった。 【考察】今回の検討によりDLK1は腎細胞癌の新規癌抑制遺伝子であることが証明された。今後、DLK1の発現を制御する機構についての検討を行う予定である。
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Research Products
(1 results)