2006 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌の再燃を方向づける極性制御分子の解析・同定と診断・治療への応用
Project/Area Number |
17390442
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (10106312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 博司 横浜市立大学, 附属病院, 準教授 (50244439)
矢尾 正祐 横浜市立大学, 医学研究科, 準教授 (00260787)
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Keywords | 前立腺癌 / 細胞極性 / 極性制御分子 / aPKC |
Research Abstract |
本研究では、ヒト前立腺癌組織の再燃前と再燃後、ホルモン依存性細胞と非依存性細胞においてaPKC、PAR-3などの細胞極性関連とされている遺伝子やタンパクネットワークの発現状態の変化と機能を解析し、前立腺癌の再燃への極性関連分子の関わりを明らかとすることを目的とした。 現在までに、下記の成果が得られている。 1.極性に関わる重要分子であるaPKCの前立腺癌組織での発現を、ヒト前立腺癌組織サンプルを用い定量的PCR法で分析し、aPKCλの発現はホルモン依存性前立腺癌に比して、ホルモン依存性を失った再燃癌の2/3の症例で極めて低いレベルであることを明らかとしている。 2.アンドロゲン依存性前立腺癌細胞LNCaPとLNCaP由来でアンドロゲン依存性を喪失したサブクローン細胞株、アンドロゲン非依存性細胞株(PC-3、DU145)などより、タンパク分画を抽出し、抗チロシンキナーゼ抗体、aPKC抗体やPAR-3抗体、抗アンドロゲン受容体抗体などの名種抗体を用い、ウエスタン法にて解析した。その結果、極性関連分子aPKC抗体を用いた免疫沈降から、aPKC-PAR3の複合体が前立腺癌にも存在している可能性が示唆された。 3.レニン・アンギオテンシン系を構成する分子が再燃癌で高くなっていること、またそれらの発現がアンドロゲンによって制御される可能性を明らかとした。今後さらに、これらの分子の前立腺癌での役割と極性関連分子との関わりを追求する。
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Research Products
(5 results)