2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390452
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
加藤 聖子 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 講師 (10253527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 慎一 東北大学, 医学部, 教授 (60144862)
和氣 徳夫 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50158606)
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Keywords | 子宮体癌 / 子宮内膜 / 幹細胞 / 分子標的治療 / エストロゲンレセプター |
Research Abstract |
今年度は子宮体癌細胞のSP細胞を分離しその特性の解析と特異的に発現する遺伝子の検索を行った。 方法は1)子宮体癌細胞株Hec1、ラット子宮内膜細胞株RENT4細胞に活性化型[12Val]K-Rasを形質導入し造腫瘍能を獲得したRK12V細胞を用いた。2)各細胞をHoechst33342で染色後flow cytometryでSP及びnonSP細胞を分離後培養し、形態、細胞増殖能、ヌードマウス上の造腫瘍能を解析した。3)RK12V-SP細胞に特異的に発現している遺伝子群をmicroarray法で解析した。4)各SP及びnonSP細胞、ヌードマウス上の腫瘍の各種蛋白発現を免疫染色法で解析した。 結果は1)ヒト子宮体癌細胞、RK12V細胞にSP細胞が存在し、nonSP細胞に比べ分化マーカーの発現の低下、不均等分裂、長期増殖能の性質を示した。2)各SP細胞はnonSP細胞に比べ造腫瘍能が著明に充進しており、上皮様構造と間質に富む腫瘍を形成しそれぞれの分化マーカーの発現もみとめられた。3)各SP細胞はnonSP細胞に比べ腫瘍間質形成に関与する遺伝子群の発現亢進がみとめられた。 以上より1)子宮体癌細胞のSP細胞は.不均等分裂、上皮・間質への多分化能、著明な造腫瘍能、浸潤能を持ちcancer stem like cellと考えられ、2)腫瘍間質形成に関与する遺伝子群の機能が癌幹細胞の形質発現に重要であることが明らかとなった。
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