2006 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性鼻炎に対するナノレベルからの機序解明と新治療法開発
Project/Area Number |
17390458
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤枝 重治 福井大学, 医学部, 教授 (30238539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 武千代 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (70283182)
杉本 千鶴 福井大学, 医学部附属病院, 助手 (80283183)
杉原 伸治 福井大学, 大学院工学研究科, 助手 (70377472)
藤林 康久 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50165411)
大澤 陽子 福井大学, 医学部附属病院, 医員 (40397253)
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Keywords | BLyS / CpG-DNA / pDC / IFN-α / CXCL10 / NF-κB / p38MAPK / 抗BLyS抗体 |
Research Abstract |
鼻粘膜におけるIgEへのクラススイッチにB lymphocyte stimulator protein (BLyS)が相乗的に関与していることを昨年見出したが、抗BLyS抗体にて処理をすると末梢リンパ球のIgEを抑制することが判明した。さらにdsRNA刺激によるBLyS産生の際、細胞内情報伝達をタンパク質リン酸化アレイで検討すると,Rho, Syk, Vav, c-Src, TRAF6,p-Selectinが関与していることが判明した。このことは、ウイルス感染により鼻粘膜でのIgE産生亢進を抗BLyS抗体やシグナルを特異的に止めることにより抑制できることを示している。一方、細菌感染やDNAウイルス感染においては、CpG-DNAが免疫担当細胞を刺激して、IgE産生を抑制している可能性が高いが、その機序として形質細胞様樹状細胞(pDC)とI型IFNの産生を調べた。ヒトpDCにCpG-DNAを刺激するとIFN-αとCXCL10の発現が誘導され、IRF-7とCCL3の発現が亢進した。これらの遺伝子の発現・亢進は、CpG-DNAの細胞内取り込みとその後のエンドゾームの成熟が関与することが示された。CpG-DNAによるIFN-α、CXCL10、CCL3の発現にP38MAPK経路の関与が示された。NF-κB family member p65とP50の活性はCpG-DNAにより亢進した。NF-κB阻害剤を添加するとIRF-7、CCL3の構成的発現が低下し、CpG-DNAによるIRF-7、IFN-α、CXCL10・CCL3の発現誘導も抑制された。IRF-7の活性化にはNF-κB/P38 MAPKの活性化は必要とされず、エンドゾームおよびその近傍シグナルの関与が示された。
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Research Products
(6 results)