2006 Fiscal Year Annual Research Report
歯胚幹細胞の同定・単離と、そめ増殖・分化の分子機構の解明
Project/Area Number |
17390487
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坂井 英隆 Kyushu University, 大学院・歯学研究院, 教授 (80136499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 家吉 九州大学, 大学院・歯学研究院, 准教授 (40243951)
清島 保 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (20264054)
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Keywords | 歯胚 / 発生・再生 / cDNAサブトラクション / in situ hybridization / 免疫組織化学 / アンチセンス法 / 器官培養 / 歯原性幹細胞 |
Research Abstract |
thymosin beta 4 (Tb4)、 Nucleolin、 Pgk1およびclone 15の歯胚形成過程における検索を展開させた。 MMP-2/9の発現へのTb4の関与が、歯原性上皮細胞でも認められた。さらに歯原性間葉細胞、歯肉上皮細胞や胎仔由来線維芽細胞を併用し、比較検討している。また歯原性上皮細胞では、Tb4がエナメル質構成成分の発現にも影響を及ぼすことが確認された。 Nucleolinの歯胚形成過程における発現様式をRNA、蛋白レベルで明らかにした。またNucleolinの発現抑制が歯胚形成を抑制する一方、エナメル芽細胞や象牙芽細胞の分化に対する影響は乏しいことが認められ、その歯胚形成の抑制にはmidkineの発現抑制を介する可能性をまとめて誌上発表した(JBC 2007)。 Pgk1はハウスキーピングジーンの1つとされているが、歯胚形成過程において発現変化がみられることを確認した。またPgk1が他のハウスキーピングジーンであるG3PDHと複合体を形成し、歯胚形成過程に関与することを示した論文が誌上掲載された(Histol Histopathol 2007)。 またclone 15のmRNAと蛋白発現様式をマウス胎仔および歯胚形成過程において検索し、胎齢に伴って劇的に減弱することを明らかにした。GFP融合蛋白を用いてclone 15の細胞膜への局在を確認した。また蛋白の糖鎖修飾も確認された。現在、アンチセンス法を用いて歯胚形成におけるclone 15の機能解析を行っている。 一方で口腔組織の加齢変化の特徴付けを試み、口腔組織を含めたマウスの各組織、器官の加齢に伴う細胞動態変動を検索し、歯肉粘膜下組織、顎下腺において細胞死発現率に独特の変化を認めた。他の結果と併せて論文発表をした(J Mol Histol 2007)。また、酸化ストレスによるマウス歯肉由来線維芽細胞の細胞老化への影響を検討している。
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Research Products
(3 results)