2005 Fiscal Year Annual Research Report
MRI画像解析法を応用した摂食嚥下メカニズムの生理学的計算モデルの構築
Project/Area Number |
17390501
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
本多 康聡 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (40284070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
党 建武 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (80334796)
柳 文修 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (50284071)
岸 幹二 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (30033202)
河井 紀子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (60284072)
石田 僚 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00327933)
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Keywords | MRI / 摂食嚥下 / 生理学的モデル / 拡張有限要素法 |
Research Abstract |
1.同期サンプリング法を用いたMRIデータ収集 ATR国際電気通信基礎技術研究所(京都)のMRI装置を使用した。健常者5名を対象に同期サンプリング法を用いて摂食嚥下動態の撮像を行った。また喉頭部コイルの試用、経口造影剤を用いた撮像も行った。これにより30〜60fpsの明瞭な画像データが得られた。特に舌、軟口蓋、喉頭部の動きは明瞭に描出された。しかし喉頭蓋の描出は不明瞭であった。また喉頭コイルは表層部の描出に優れたが、深部の描出には不十分であった。 2.舌・喉頭部の3次元的計算モデルの構築 収集されたMRIデータから喉頭部の構造を3次元モデルに構築した。また軟組織である舌と,硬組織である下顎・舌骨・喉頭軟骨および,変形できる喉頭蓋軟骨を一体とした粘弾性体のトラス・ネットワークとしてモデル化し,拡張有限要素法を用いてその動きを模擬した。これらの分析から嚥下運動の際は、喉頭挙上の動きが喉頭閉鎖の大半を占めることが示唆された。 3.座位でのMRIデータ収集 Brigham and Women's Hospital, Harvard Medical School(アメリカ・ボストン)のMRI装置を使用し、健常者2名を対象に座位での撮像を行った。これにより1〜1.5sec/imageの画像データが得られたが、嚥下動態の評価には撮影速度が不十分であり、撮影条件には改善の必要があると思われた。 本研究は平成17年度岡山大学大学院医歯薬学総合研究科倫理委員会に申請し承認を得た。またATR・fMRI研究倫理・安全委員会に申請し承認を得た。今年度の研究成果の一部は第10回歯科放射線・臨床画像大会(仙台)とSecond B-J-K International Symposium on Biomechanics(石川)にて発表し、好評を得た。
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