2005 Fiscal Year Annual Research Report
象牙質接着材成分のストレス蛋白遺伝子の転写への影響
Project/Area Number |
17390505
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野田 守 北海道大学, 病院, 講師 (10301889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 英彦 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90205998)
中沖 靖子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50302881)
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Keywords | 象牙質接着材 / ストレス蛋白 / HSE |
Research Abstract |
【実験の概要】 象牙質接着材成分で溶出しやすいとされる2-hydroxyethylmethacrylate(HEMA)及びtriethylene glycidyl methacryalte(TEGDMA)のストレス蛋白プロモータ遺伝子のheat shock element(HSE)の転写への影響をレポータアッセイ法で調べた. 【材料と方法】 1.ヒト由来単球系細胞(THP-1,10%FBS添加RPMI1640にて培養)にレポータープラスミドとしてルシフェラーゼ遺伝子を含むpRSE-Luc(BD Bioscience)及びpRL-CMV(Promega)をFuGene6(Roche)を用いてトランスフェクションさせた. 2.トランスフェクションさせたTHP-1細胞を0.5×10^6cells/mLになるようにRPMI1640(10%FBS添加)で調整し、HEMA(0-5mM)またはTEGDMA(0-0.5mM)を加えた後,直ちに42℃で60分間熱ストレスを与えた.熱ストレス後,37℃で2時間リカバリーインキュベートを行い,ルシフェラーゼ活性を測定した. 3.HSE転写効率はpRL-CMVにより生じたルシフェラーゼ活性を内部標準として比活性で表した. 4.全ての実験群はn=8とし,ANOVA及びTukey test(p<0.05)により統計処理を行った. 【結果と考察】 HEMAあるいはTEGDMAを添加したけではHSEの転写は起こらず,これらのモノマーがストレス蛋白を誘導するストレスとはならないことが示された. HEMAは濃度依存的にHSE転写阻害をした(活性は1mMで約50%,2mMで約25%,5mMで約10%に低下した)が,TEGDMAでは有意な変化はなかった.HEMAは核内での転写に影響していると考えられたが,TEGDMAは異なる経路または,転写後に影響をしていることが示唆された.
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