2006 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の義歯治療効果を向上させる新しい口腔パワーリハビリテーション法の開発
Project/Area Number |
17390520
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
津賀 一弘 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (60217289)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤川 安正 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (00127599)
吉田 光由 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (50284211)
田地 豪 広島大学, 病院・助手 (80284214)
|
Keywords | 歯学 / 老化 / リハビリテーション |
Research Abstract |
歯の欠損に悩む後期高齢者の義歯治療では,全身的な筋力低下や唾液分泌の不可逆的な減少などから充分な治療効果が得られない場合が多い。そこで,加齢や廃用の影響が少ない前期高齢の頃から口腔機能を強化訓練して備えておけば,充分な筋力や唾液分泌が維持されて,義歯治療効果を向上させると着想した。 本研究は(1)舌や咀嚼筋の筋力を増強させる新しい口腔パワーリハビリテーション法を開発し,(2)このリハビリテーション法により筋力と唾液分泌がどのように増強されて摂食嚥下機能を含めた義歯治療効果が向上するかを明らかにすることを目的とし,本年度は以下のとおり実施した。 健常で日常より義歯を使用する前期高齢者および比較対照としての若年者,義歯を使用していない前期高齢者,後期高齢者,要介護高齢者に対し,摂食・嚥下機能,咬合,最大舌圧,安静唾液量等の基礎評価を実施した。その後インフォームドコンセントの得られた被験者には,舌圧測定用プローブを改良して開発したリハビリテーション用プローブを用いて実情に応じたリハビリテーションを継続する群と対照群に分類し,3カ月から6カ月の期間をおいて再評価を行った。その結果に基づき義歯を使用時の摂食嚥下機能,義歯使用上の重要な要因である安静時唾液量,口腔機能の客観的評価項目である最大舌圧の向上を治療効果として定量評価して,開発した口腔パワーリハビリテーション法の効果を検証するとともに,実施中のリハビリテーションの有効性を確認するための途中経過判定資料としての最大舌圧の有用性について検討した。
|