2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノテクノロジーを用いた機械的性質に優れる黒変しない歯科鋳造用銀合金の創製
Project/Area Number |
17390523
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
福井 壽男 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50090147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 昌三 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (40183488)
松本 章宏 産業技術総合研究所, 主任研究員 (20358047)
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Keywords | 歯学 / 牛体材料 / 金属物性 / 変色 / 耐食性 / Ag-Ru2元合金 / 急速凝固法 |
Research Abstract |
従来から口腔内の機能回復に使用されている歯科修復用合金は保険適用合金としての12%金パラジウム銀合金および保険適用外の金合金およびCo-Cr合金、チタン合金が応用されている。しかしながら、生活環境の変化から生体内の免疫反応にもその影響が出現し、近年、12%金パラジウム銀合金の黒変や合金成分の金属イオン溶出によるアレルギー発症が増大し、歯科医療界では大きな問題となっている。また、合金の黒変は審美性の問題を惹起させる。 本年度は金属アレルギー発症を惹起させる歯科修復用合金のイオン化に及ぼすミクロ組織と溶出挙動との相関について検討すると共に修復物表面の粗さがイオン化挙動に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。Ag-Ru系合金が過去の経験から、耐食性に良好な結果を示した事実から、浮揚溶解装置によってAg-Ru合金の溶製を実施した。しかし、RuはAgの沸点より高い融点を有していることから、現在のところ本溶解法ではAgに均一に混合することは出来ていない。また、Ag-Ruは報告されているでは状態図では非固溶系である. これと併行して、急冷凝固法や固相合成法など非平衡プロセスを応用することによって、Ag-Ru系合金の溶製についても実験をしている。その結果、Ag-Ru2元系合金はいまだ溶製できていないが、この2元系に第三元素を転嫁した方法を試みており.その合金の耐食性について検討している.この結果、第3元素の添加によってAg-Ru-X固溶体合金の溶製の可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)