2005 Fiscal Year Annual Research Report
非病原性ベクターを用いた脂質メディエータ発現調節による骨破壊病変遺伝子治療の開発
Project/Area Number |
17390529
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
引地 尚子 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50292876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高戸 毅 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90171454)
水上 浩明 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20311938)
石井 聡 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10300815)
小山 博之 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授 (10241994)
片岡 一則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00130245)
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Keywords | 非病原性ベクター / 脂質メディエータ / 骨破壊病変遺伝子治療 |
Research Abstract |
われわれは、in vivoにおける骨疾患遺伝子治療法の検討を行ってきたが、in vitroに比較し、in vivoでの遺伝子導入は非常に困難である。しかもアデノウイルスベクターのヒトへの感染事故以来、感染性ベクターの遺伝子治療への応用は疑問視されている。近年、その欠点を補うものとして、ヒトへの病原性を持たず、効果が長期発現するアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)を用いた遺伝子治療法が開発された。われわれは、iNOSアンチセンスをラット関節炎病変に対してAAVを用いて導入し、顕著な炎症抑制効果を得た。 脂質メディエータのひとつであり、著名な起炎物質であるプロスタグランディン(PG)とNOは共通する特性を持つ生理活性物質である。しかもそれぞれの合成酵素はシクロオキシゲナーゼ(COX)とNOSであるが、NOSはNOを産生することによりCOXの発現を上流で調節する。一般にCOXの上流にある脂質メディエータの多くは強い起炎作用を持つにもかかわらず、硬組織代謝においては、PG以外、ほとんどその機能が検討されていなかった。われわれは骨吸収性疾患に関連があると思われる脂質メディエータを網羅的に検討しており、その中の一つの血小板活性化因子(PAF)受容体の遺伝子抑制は骨形成を損なわず、骨吸収を抑制することができることをin vivo、in vitroで明らかにした。現在、他のメディエータについても骨疾患との関連性および遺伝子治療の有効性について検討している。
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Research Products
(4 results)