2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成に最小十分なシグナルの解明と皮膚細胞からの新規骨再生法の開発
Project/Area Number |
17390530
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 良之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70251296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高戸 毅 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90171454)
鄭 雄一 東京大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30345053)
藤原 久子 東京大学, 医学部附属病院, 医員 (80396746)
大久保 和美 東京大学, 医学部附属病院, 医員 (10396715)
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40282660)
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Keywords | 骨形成 / 分化シグナル / 線維芽細胞 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
1.骨芽細胞分化検出マーカー遺伝子を利用した骨芽細胞分化スクリーニングシステムの開発 骨芽細胞特異的に発現するラットI型コラーゲン遺伝子プロモーター2.3kb断片の下流にGFPを付けたマーカーコンストラクト(Col1GFP)を恒常的に有するCol1GFP細胞株(C3H10T1/2・MC3T3-E1)をそれぞれ樹立した。また、Col1GFPトランスジェニックマウスからES細胞・皮膚線維芽細胞を分離・採取した。 2.骨芽細胞分化に最小十分な分子シグナルの同定 【アデノウィルスベクターの作成】 骨芽細胞分化に量小十分な分子シグナルの構成要素として、従来から強力な骨形成因子として報告されているBMP・Hh・Wnt・Runx2・IGF-1シグナル伝達系を対象に、それぞれのシグナル伝達系を活性化あるいは抑制する遺伝子を組み込んだアデノウィルスベクターを作成した。 【Col1GFP細胞株を利用した骨芽細胞分化に最小十分な分子シグナルのスクリーニング】 作成したアデノウィルスベクターの全組合せをCol1GFP-ES細胞に導入し、GFPの蛍光発色を指標に1週間以内に骨芽細胞分化を誘導するシグナルのスクリーニングを行った。その結果、BMPシグナルとRunx2シグナルを活性化した組合せ(caALK6+Runx2)が上記の条件を満たす最小の組合せであった。 【初代皮膚線維芽細胞による骨芽細胞分化誘導に最小十分な分子シグナルの確認】 更に、caALK6+Runx2はES細胞・ヒト骨髄間質系幹細胞等の幹細胞においてのみならず、ヒト線維芽細胞・上皮系細胞株等の終末分化成体細胞においても、オステオカルシン・アルカリフォスファターゼ・骨シアロ蛋白といった骨芽細胞分化マーカー遺伝子の著しい発現上昇と石灰化を10日以内に強力に誘導した。
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Research Products
(7 results)