2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390535
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古郷 幹彦 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 教授 (20205371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 征二 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40283791)
小泉 英彦 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (10324790)
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Keywords | 咀嚼 / 嚥下 / 口 / 顎 / 口腔外科 |
Research Abstract |
咀嚼系の実験において、単一細胞体として、三叉神経運動ニューロンは、直接Induction刺激をニューロンに入力することにより、活動電位の明らかな数の増加、それに伴うSpike frequencyの長期増加が認められた。この長期増強においてResting potentialやinput resistanceは変化がなく、さらに、神経特性の変化を検討したF-Icurveでは、induction後はInduction前と比較してグラフの左方移動を認め、神経の活動性の興奮性が増強し、長期に継続することが認められた。Induction群の閾値の変化を検討したところ、閾値の低下傾向は認められたが、有意差は認めなかった。各パターンの神経活動を示す神経群ごとにspike frequencyと活動電位の数の変化に違いは認めなかった。 嚥下系の実験においてはラット培養のなかで上喉頭神経を電気刺激し、嚥下活動を誘発し、嚥下活動時に呼吸周期が延長することを確認したがNorepinephrineを投与することでこの効果は抑えられた。すなわちalpha-2adrenergic receptorが関与することが示された。 またヒトでの研究で圧力センサーを用いれば嚥下開始時期と嚥下スピードを示せることが明らかとなった。 運動連関に関する実験においては三叉神経に咀嚼様活動を誘発すると、三叉神経運動ニューロンの呼吸性活動は咀嚼様活動とは同期しないtonicな活動となり、三叉神経運動ニューロン呼吸性活動は、咀嚼リズム活動発現により抑制を受けることが示された。一方、三叉神経呼吸性活動は同側のPre-Botzinger complexからのコントロールを優位に受けており三叉神経運動核間の相互作用は少ないことが明らかとなった。 咀嚼系嚥下系いずれも呼吸にはネットワーク内で抑制的に働いていることが示された。
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