2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯根膜の血管新生機構に対する機械的刺激の役割と加齢によるその常態変化
Project/Area Number |
17390549
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
飯田 順一郎 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 教授 (90151232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤森 修 名古屋学院大学, 人間健康学部, 教授 (30128350)
井上 農夫男 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20091415)
佐藤 嘉晃 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (00250465)
梶井 貴史 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (60322822)
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Keywords | 歯根膜 / 毛細血管 / 機械的刺激 / 加齢変化 / 微小血管 |
Research Abstract |
1. 機械的刺激による微小血管形態変化様相の加齢変化 H18年度に得た研究結果から、機械的な持続的圧迫刺激により毛細血管の直径が、若齢動物においては拡大する一方で、高齢動物では刺激部位周囲の血管の収縮、消失が進行することが明らかになった。それを受けて歯根膜における硝子様変性組織の再生過程の進行に関してハムスターの背部皮下の血管を観察するdorsal skin chamber法を用いて検討している。これまでに若齢動物においては血流の停止した周囲において血管新生を含めた組織再生が進行しているが、高齢動物においては毛細血管の閉塞領域が拡大していく傾向にあることが明らかになっている。 2. 微小血管の形態変化に伴う血球動態変化の観察 これまでの成果から、間歇的な機械的刺激により、毛細血管の直径が増大することが明らかにされたが、赤血球の直径と血管径とのバランスから、太くなった毛細血管の中を流れる血球の動態は、毛細血管後細静脈(postcapillary venule)と類似することが推測される。そこで機械的刺激において毛細血管後細静脈内で生じる白血球の動態変化と同様の変化が、機械的刺激で拡大した毛細血管でも同様に生じているか否かを検討している。これまでのハムスターのdorsal skin chamberを用いた検討から機械的刺激で拡大した毛細血管の機能的な変化を確認するために、炎症のchemical mediatorであるLTB4を投与した時の白血球のroling,adhesionを観察する方法が適切であるという結果を得ている。 3. 加齢による口腔周囲軟組織機能の変化の把握 日中及び夜間における口唇閉鎖状態を把握する方法を平成18年度に検討開発したことを受けて、口唇閉鎖状態と顔面骨格形体の関連を検討している。成人15人の被験者を対象に、先に開発した口唇閉鎖状態の計測および顔面骨格形態の分析を行っており、多変量解析による数学的な分析方法について検討中である。
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Research Products
(2 results)