2007 Fiscal Year Annual Research Report
母体脳標的遺伝子導入による胎生期・吸畷期の母仔間相互作用の解析
Project/Area Number |
17390555
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
小口 春久 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 客員教授 (30124689)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 哲夫 日本大学, 歯学部, 教授 (00187527)
三留 雅人 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50261318)
|
Keywords | 遺伝子 / 神経科学 / 脳・神経 / 母性行動 / 視索前野 / エストロゲン / 受容体 / エックス線マイクロCT |
Research Abstract |
エストロゲンα受容体遺伝子に対するsiRNAの脳内導入による、in vivoでの遺伝子発現抑制効果の確認、ならびにshRNA発現ベクターを構築し脳内に導入してターゲット遺伝子の長期発現抑制が可能かどうかについて検討を行った。さらに、発達期ラットの頭部の形態的変化を、麻酔にて不動化した状態で小動物用エックス線マイクロCTにより画像化することを試みた。 雌ラットを用い、ネンブタール麻酔下でelectroporation法を用いてエストロゲンα受容体に対するsiRNA3種類ならびにGFP発現ベクターのカクテルを両側視索前野に導入した。左右の視索前野にカクテルを注入したのち、遺伝子導入装置を用いてそれぞれ2msecのパルスを10回付与した。手術後に脳切片を作成し、エストロゲンα受容体に対する抗体を用いて遺伝子導入脳に関して免疫蛍光染色を行ったところ、GFP蛋白の発現が認められた細胞については、その細胞核でのエストロゲンα受容体の蛍光シグナルは陰性であり、siRNA導入によってエストロゲンα受容体発現が抑制されたことが確認できた。 続いてエストロゲンα受容体遺伝子に対するshRNAをベクターによりin vivo発現させることを検討した。shRNAコンストラクト用オリゴDNAを合成し、pENTR/U6ベクターにリガーゼ反応により組み込んだ。このベクターを脳内導入して、遺伝子発現抑制効果の持続期間を調べたところ、siRNA導入による効果と同等か、あるいはそれ以上の持続的発現抑制が示された。 日本大学所有の小動物用in vivoエックス線マイクロCTを用いて、生後1日より発達期のラットの頭部の形態変化を経時的に調べた。現在、脳内での神経活動の部位別レベル変化を、本装置を用いて一括測定することが可能かどうか検討中である。
|
Research Products
(5 results)