2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390573
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
川原 由佳里 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (70308287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守田 美奈子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50288065)
安達 裕子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (70248970)
吉田 みつ子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (80308288)
田中 孝美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (60336716)
奥田 清子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (10386790)
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Keywords | 看護 / 補完・代替医療 / 看護技術 / 技術開発 |
Research Abstract |
1)癒しの看護技術に関する文献検討:国内外の文献を調査・検討した。看護の哲学ならびに理論的背景、ストレスとリラクゼーションに関する神経-内分泌-免疫系の理論、それらの評価の視点、臨床試験の実際などについての知識を得るとともに、実際に看護において入浴、手足浴、清拭、指圧、マッサージ、漸進的弛緩法等の効果を生体情報によって評価した研究を検討した。 2)安楽に関する看護技術ならびに補完・代替療法等の調査:看護場面での手技を用いた実践の実態を明らかにするために、今年度は緩和ケアをはじめ一般病棟、助産、小児、在宅医療の場においてそれらの実践に携わっている看護師や助産師十数名にインタビューを実施した。あわせて看護との類似点、差異を明らかにするために、補完・代替療法のセラピスト5名にもインタビューを実施した(後者については学会で発表した)。結果、助産や小児領域ではタッチは主要な看護介入であるにもかかわらず、緩和ケアや一般病棟では「エビデンスがあるわけではないが、患者が安楽だというのであればする」といった程度に捉えられており、看護師のとらえ方は大きく異なっていることが明らかになった。また覚醒させるタッチ、入眠を促すマッサージなど、高度な技術を持っている看護師がいることも明らかになり、それらの看護師のもつ技を参考にした技術開発の可能性が示唆された。 3)技術開発の方向性についての検討 現在、さまざまな手技療法をもとに、安楽をもたらす技術開発の方向性を模索しているところである。がん患者への適応を念頭におき、強く圧迫しないマッサージ、温熱刺激(部分浴など)などが候補にあがっている。なお癒しの環境や癒しをもたらす関係性、存在の仕方なども、これらの技術に影響する要因と考え、検討している。
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