2007 Fiscal Year Annual Research Report
医療処置・手術を受ける子どもへのプレパレーション・モデルの開発と教材作成
Project/Area Number |
17390584
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
蝦名 美智子 Sapporo Medical University, 保健医療学部, 教授 (10168809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敦子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (50196789)
楢木野 裕美 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90285320)
杉本 陽子 三重大学, 医学部, 教授 (00226466)
佐藤 洋子 北海道大学, 医学部, 教授 (90162502)
松森 直美 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (20336845)
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Keywords | プレパレーション / 小児看護 / 教材開発 / 医療処置 / 手術 |
Research Abstract |
今年度の目標3項目について 目標1:小児看護師を対象にプレパレーションの勉強会を年6回開催する 毎回、参加者が30〜50人おり、各病院での取り組みを発表し意見交換をおこなっている。近年の動きではよい取り組みをしていた病院の小児外来と小児病棟が閉鎖されることがあったが、新たに参加する病院もでてきて、徐々にプレパレーションの考え方が広がってきている。 目標2:開発したプレパレーションの教材を使って看護学校で教授し、看護学生へのプレパレーション浸透を図る 予定では5校であったが1校が加わり6校(大学2校、看護専修学校4校)でスタートした。第一回の調査を授業開始前に行い、第二回は授業終了後、第三回は実習終了後に行った。現在集計中であるが、以下のことがわかった。(1)授業後、子どもの権利、子どもを尊重する関わりについての意識が高まるが、実際に実習に出ると、その病棟の看護師からの影響がつよく、子どもはやっぱり押さえつける必要がある方向へ考えがもどる学生が少なくない。(2)しかしながら、プレパレーションに取り組むことができた学生は、子どもの反応が明らかに違うことに気づき、プレパレーションが絶対必要であるという意見が増える。これらより、実習の中でどれくらいプレパレーションに取り組めるのか、病棟の理解と教員の力量が課題となることが示唆された。また、学生達(おそらく教員も)、子どもが泣き騒ぎ始めたときの鎮め方がわかっていないことも推測できた。20年度も調査をしながら、教員の力量を上げていきたい。 目標3:医学部5年生へポリクリを利用し、小集団へプレパレーションを教授する 4月から2週間毎に医学生4〜5人へ、プレパレーションを教授した。その結果、医学生のほとんどが、子どもとどのようにコミュニケーションをとったらよいのか途方にくれていたことがわかった。行っているのはポリクリ1週目の金曜日であるが、もっと早くに教えて欲しかったという意見が多かった。ポリクリでは、聴診や血圧測定を必ず行うため、その際に自己紹介を行うこと、聴診や血圧測定は遊びながら行うことを具体的に伝えた。この点について、ナースから「医学生が以前よりも子どもと遊ぶ・話す姿が増えた」と評価を得ている。さらに20年度も「是非、続けて欲しい」と小児科の教授から要請をうけた。
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