2005 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌術後患者と家族員の社会復帰促進のためのチーム医療に基づく外来看護システム
Project/Area Number |
17390586
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
浅野 美知恵 順天堂大学, 医療看護学部, 講師 (50331393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 禮子 放送大学, 教養学部, 教授 (90132240)
野田 里美 順天堂大学, 医療看護学部, 助手 (10341877)
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Keywords | 看護学 / がん患者 / 社会復帰 / 外来看護 / チーム医療 / 消化器癌 / がん患者の家族 |
Research Abstract |
本研究の目的は、外来看護体制及びチーム医療の現状と課題を明らかにすることと消化器癌術後患者と家族員の社会復帰を促進する看護援助を提供するための基盤作りをすることである。 I.外来看護師へのフォーカスグループインタビューは、一般病院2施設の外来看護師計8名(臨床歴7〜24年、外来歴半年〜11年;1グループ4名で2回)を対象に実施した。外来看護体制は、診察介助等に追われ患者や家族と関わる余裕がない等の現状と、診察の効率体制を築きつつ必要なケアを提供する体制作り等の課題が得られ、看護提供方法は、継続的援助は看護師個人に任されている等の現状と、患者中心の医療チーム連携等の課題が得られた。 II.専門職チーム員への聴き取り調査は、医師、外来看護師、薬剤師、栄養士、MSWの熟練者計8名を対象に実施した。消化器癌術後患者と家族員へのチーム医療は、看護師の専門的活動内容の周知不足等の現状と、専門職者及び患者と家族が協働参画する援助プログラム等の課題が得られた。 III.看護援助を提供する基盤作りとして、1)外来看護学習会は、外来全体で月1回、12月からは消化器系外来担当者会を並行して開催し、学習の共有及び現場の課題の明確化と改善に取組んだ。2)関連する専門領域の学会や講習会等に参加し討議を経て関連知識を修得した。3)消化器癌術後患者と家族員の社会復帰を促進するための外来看護援助プログラム案は、消化器がん手術後の患者と家族員の円滑な社会復帰を促進するための外来看護援助のモデルを採用し作成した。今後、プログラム運営を具体化する。4)消化器癌術後患者と家族員用の学習教材案は、集積された知識に基づいて作成した。今後、個別の事情を反映できるものを作る。 次年度は、I〜IIIの結果を踏まえて、消化器癌術後の患者と家族員の社会復帰を促進する外来看護を臨床現場に導入できるチーム医療に基づく外来看護システムを作成する。
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