2005 Fiscal Year Annual Research Report
臨床看護実践の技術化を図る-実践事例の集積システム構築と埋もれた経験知の表出から
Project/Area Number |
17390588
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
川嶋 みどり 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (70367217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂野 香おる 千葉県立衛生短期大学, 看護学科, 助教授 (00208612)
横山 悦子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (40329181)
上杉 有里 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (40367222)
河口 てる子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50247300)
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Keywords | 看護学 / 情報システム / 経験知 / ナラティヴ / ビデオ |
Research Abstract |
平成17年度は、事例分析から看護援助の軸、経験知を明らかにしようとする事例集積グループ、エキスパートの技を明らかにするビデオ録画を用いたナラティヴにより経験知を抽出するグループ、および包帯法エキスパートの技に関する検討グループの3つのグループにより研究を進めた。 (1)ビデオ録画を用いたナラティヴグループでは、救命救急センターにある集中治療室(以下、ICUと略す)に所属し、周囲よりエキスパートと評価されている看護師、計15名を対象に、看護師の行動や看護師が患者と関わる場面を参加観察及び半構成的面接によって得た。研究参加者の言語化できないかあるいは意識せず行っているカン、コツのレベルのわざや経験知等が、特徴的な場面により浮き彫りになった。 (2)包帯法の技のグループでは、圧迫圧(着圧)、深部静脈の血液還流にも着目し、データ収集を行なった。 (3)事例集積グループでは、過去誌上発表された国内の看護系雑誌および看護系学会誌23誌から看護実践事例と推測される文献を収集し、事例分析から看護援助の軸を明らかにしようとした。まず2001年について着手し、その文献数は273文献、事例個票数は322であった。個票の項目設定(看護行為領域および技術項目の分類・記述方法)については、仮に設定した記入内容と文献内容の一致について3段階の確認作業を行なった。個票作成できたものから、2次チェック・3次チェックと進めていき、事例個票の完成度を高め、WEB上のデータベースとして構築していった。繰越承認要求を行ったホームページ作成(事例検討成果の公表および新規事例の公募機能を備え持つ)に関して、平成18年10月に作成した。なお、WEB検索システム機能により、看護行為を指定するかキーワードを入力することで関連する個票が閲覧できるシステムであるが、アクセス権を付与する対象を設定する段階にあり、本格始動は19年1月頃になる予定である。
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