2007 Fiscal Year Annual Research Report

認知症高齢者とその介護者に対するグループケアを活用した相互支援プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number	17390592
Research Institution	University of Hyogo
Principal Investigator	水谷信子 University of Hyogo, 看護学部, 教授 (20167662)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	川口幸絵兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (50405370) 久米真代兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (70438266) 石橋信江兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (50453155) 松岡千代兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (80321256) 高山成子神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (30163322)
Keywords	認知症 / 相互支援プログラム / アクティビティケア / 介護教室 / 認知症介護
Research Abstract	本年度は、昨年度実施した相互支援プログラムの分析結果をもとに研究会議を開催し、検討を行った結果、介入後の介護家族に対するフォローアップと、「認知症高齢者と介護家族が場と活動を共有する」セッションによって受けた影響や変化を、介護家族の視点から明らかにする必要性が生じた。そこで、昨年度実施した本プログラムに協力の得られた、在宅で生活を送る認知症高齢者を介護する家族5名に対して、活動を共にしているビデオデータを鑑賞し、その時の心情、考え、現在の介護状況についてインタビューするセッションを実施した。実施後数回にわたり研究会議で分析を行った。その結果、認知症高齢者と場と活動を共有することで、介護家族が認知症高齢者と意図的に関わる大切さを改めて感じ、余裕をもって介護できるように変化している様子が明らかとなった。また、介護家族同士が活発に意見交換を行い、グループダイナミクスが発展したことから、孤立しやすい介護家族にとっては、定期的に介護体験を共有できる場があることで、地域の医療機関や社会サービスの情報交換が進み、自分達に合う介護方法を考える基盤作りに貢献できたことが再確認できた。さらに認知症高齢者の疾患の進行や介護状況の変化に伴い、介護家族の抱える問題が変化するため、定期的に専門家に相談できる場があることが、介護負担軽減につながり、無理なく介護を継続する力を引き出すことも明らかになった。一方、介護家族が自分のライフスタイルをもちながら、本プログラムに参加していたため、時間確保の困難さが浮き彫りとなり、開催頻度、1回の所要時間を再検討するきっかけとなった。