2005 Fiscal Year Annual Research Report
アジア文化圏に生きる女性へのDV支援ガイドライン創生と検証
Project/Area Number |
17390595
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
片岡 弥恵子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (70297068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
江藤 宏美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10213555)
井部 俊子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50365839)
大隈 香 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (70407625)
多賀谷 昭 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (70117951)
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Keywords | 看護学 / ドメスティック・バイオレンス / 文化人類学 / 医療・福祉 |
Research Abstract |
2004年11月に発刊した「周産期ドメスティック・バイオレンスの支援ガイドライン」(以下、ガイドラインと示す)の有効性を検証するためのRCTの実施に向けて、ガイドラインの内容を実際に臨床で行い、評価(障害や問題点の明確化)を得るために、都内2ヶ所のモデル病院にて、アクションリサーチを行っている。現在研究は進行中であるが、計画よりも遅れている理由は、モデル病院においてもDVへの取り組みに対する障害が予想以上に大きく、準備に時間を要したからである。しかしながら、ガイドライン導入への障害が把握できたことは、今後の対策を講じるために、有益であると考えられる。 ガイドラインのアジアの国々での適用を検討するための基礎研究として、在日外国人女性(特にフィリピンからの女性)の家族における問題とDVの実態を明らかにするための調査を行った。「農村に嫁いだアジアの外国人女性の家庭生活における困難と対処-ドメスティック・バイオレンスのリスクと同胞支援-」とのタイトルで、データ収集・分析を終了し、現在投稿論文を作成中である。同時に、アジアの国々でのDVの実態を把握し、ガイドラインの利用可能性を検討するために、アジアの国々のDVの研究者とのネットワークの構築をスタートさせた。今年度は、タイのマヒドン大学を訪問し、研究者との情報交換を行った。 ガイドラインの改訂版の作成に向けて、再度キーワードを検討し、他のDVに関するSR(Ramsey et al.)の検索式を参考にガイドラインの検索式を作成した。3つの文献検索データベース(PubMed, CINAHL, PsycINFO)にて検索を行った結果、59287件が抽出された。抽出された文献は、2名の研究者で適格基準に照らし合わせ、読むべき文献を選択していった。現在、選択した文献を取り寄せ、批判的吟味とエビデンスレベルの決定のための作業が進行中である。
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