Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 一臣 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (40126652)
澤柿 教伸 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 助教 (70312410)
岩田 修二 立教大学, 観光学部, 教授 (60117695)
水嶋 一雄 日本大学, 文理学部, 教授 (00096918)
|
Research Abstract |
1.6月26日(日大)および27日(国連ハウス)に国連大学らと中央アジアの持続的山岳資源管理に関する国際シンポジウムを共催し,これまでの成果を発表するとともに,今後の研究の展開について国内外の専門家と議論した。 2.CORONA・ASTER画像を用いて,パミール地域(タジキスタン,カラクル湖地域)について,山岳永久凍土の指標地形・氷河を含めた地形学図を作成した。 3.タジキスタン,キルギスで3〜4週間の現地調査を実施した。具体的な作業は,1)昨年設置したデータロガーからデータの回収,2)氷河変動および氷河底地形に関する観察・年代測定用サンプル採取,3)氷河観光を含めた“ジオツーリズム"の導入を主とした,持続的山岳自然資源利用の可能性に関する調査,4)農地および土地利用・開発の変化,観光資源調査,生物資源の違法利用などである。ジオツーリズムに関しては国内学会でシンポジウムを主催して,2件の口頭発表を行った。 4.パキスタンにおいて,農地および土地利用・開発の変化,家畜の放牧パターンの調査,水利用の現状調査,観光資源調査,エコツーリズムに関する聞き取り調査を行った。成果の一部は国際誌に投稿中。 5.山岳永久凍土の指標地形・氷河を含めた地形学図,植生分布図,土地利用区分図,自然科学・社会科学の両方のアプローチから行うあらたな"地生態学的ツーリズム"の概念の導入に関して,複数の国際会議で口頭発表を行った。このアプローチは,旧ソビエト崩壊後に継続する貧困状態から,自然資源を持続的に利用する体制づくりに貢献できるものとして位置づけができる。 6.成果の地元への還元は,今後の課題である。
|