2006 Fiscal Year Annual Research Report
中央アジア(タジキスタン)における仏教と異思想の交渉に関する調査・研究
Project/Area Number |
17401023
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
蓮池 利隆 龍谷大学, 仏教文化研究所, 客員研究員 (50330022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 至弘 龍谷大学, 理工学部, 教授 (30127063)
佐野 東正 龍谷大学, 国際文化学部, 助教授 (60351334)
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Keywords | タジキスタン / 仏教遺跡 / ゾロアスター教 / 地下レーダ探査 / イスラーム化前 / イスラーム化後 / 中央アジアの習俗 |
Research Abstract |
2006年10月4日から18日(14泊15日)までの調査では、蓮池利隆(研究代表者)と小野田豪介の2名がカレ=コハルニホン遺跡における地下レーダ探査を実施、佐野東生助教授(研究分担者)はタジキスタン国立歴史考古民族博物館においてイスラーム化後の文化に関する調査を実施した。 地下レーダ調査はGeophysical Survey System, Inc.(GSSI社)を3週間のレンタルで持ち込み、カレ=コハルニホン遺跡の10ヶ所において探査をおこなった。今回の調査では400MHzのアンテナを使用して、地下約3メートル前後の深さまでの探査をおこなうことができた。収集したデータは解析ソフトのRadam6.5で処理、3D画像(観測地のスライス画像を連続的に表示し、埋蔵構造物の検出を可能にする)を作成することができた。このデータの中、2ヶ所において埋蔵構造物と思われる影が認められた。来年度の発掘調査に向けての具体的資料が得られたことになる。 2007年3月14日から28日(14泊15日)までの調査では、蓮池利隆(研究代表者)がカレ=コハルニホン遺跡における測量調査を実施した。これは10月の地下レーダ探査で調査した10ヶ所の平面図を作成する目的で、平板測量器材一式を持ち込んでの作業である。10月の調査時には、タジキスタンで充分な器材が揃わないために、測量を延期せざるを得なかった。タジキスタンの若手研究員も測量作業に協力し、技術習得にも役立ったように思う。 タジキスタンの習俗の中にはゾロアスター教由来のものが多く認められ、今回の調査においても、新年(ナヴルーズ)の行事にその痕跡を見ることができた。ハゾリ=スパンと呼ばれる香草を燃した煙で邪気を払うための道具は、仏具の柄香炉との類似性を示しているように思われる。
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Research Products
(4 results)