2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国に現存する石笵鋳造技術の調査をもとにした古代石笵鋳造技術の復元
Project/Area Number |
17401029
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Research Institution | Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture |
Principal Investigator |
中井 一夫 Kashihara Archaeological Institute , Nara prefecture, 共同研究員 (40250360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅谷 文則 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (10275175)
三船 温尚 (国立学校法人)富山大学, 芸術文化学部, 教授 (20181969)
宮原 晋一 奈良県立橿原考古学研究所, 奈良県立橿原考古学研究所, 研究員 (90250373)
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Keywords | 石笵 / 鋳造 |
Research Abstract |
平成19年度作成した報告書を基にした研究会を7月20日に奈良県立橿原考古学研究所において開催した。研究会には、今回の研究に対して、雲南省曲靖市珠街の石范鋳造を紹介され、雲南省の古代の石范についての造詣の深い雲南省文物考古研究所の王大道氏、我々に四川省木里県俄亜大村の石笵鋳造の存在を教示してくださった、北京科技大学の民俗学の李暁岑氏、俄亜大村の調査に際して地元との交渉を行なってくださった麗江東巴文化研究所の和力民氏である。研究会では、1.「雲南省出土の古代の石笵について」王。2.「東北アジアの石笵と雲南省の石笵の比較」後藤。3.「納西族の伝統的鋳造・鍛冶技術の伝承」和4.「四川省俄亜における石范を用いた鋳造」宮原5.「雲南省徳欽県伝統的消失型鋳造」李6.「雲南省曲靖における石范製作過程」三船7.「俄亜における石范鋳造とその周辺」中井。の報告があった。ここでの最大の問題は、現存する石笵を用いた鋳造技術が古代の鋳造と直接つながるものであらのかどうかという問題があった。考古学的な証明が必要になるであろうが今ところそういった例はない。また人民公社時代における技術の混乱?のようなものもあったようである。俄亜において見られた板を基盤とした土製の鋳型の存在もそういったものであろうか?また石笵を用いた鋳造方法の観察もさることながら、これとともに溶解炉の構造等我が国における古代の鋳造に関する研究上参考となる事例が多々あった。
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Research Products
(1 results)