2008 Fiscal Year Annual Research Report
最先端知的財産権の法的エンフォースメント・メカニズムの学際的研究
Project/Area Number |
17402005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大渕 哲也 The University of Tokyo, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (30322035)
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Keywords | 知的財産法 / 知的財産権 / エンフォースメンド / 学際 / 先端科学技術 / 比較法研究 / 米国法 / 欧州法 |
Research Abstract |
平成20年度は、大渕は体調不良のため、海外での講演等を行う機会には恵まれなかったが、本研究テーマの、特許法における特許無効をめぐる主要論点についての研究の集大成を英語で発表する機会をドイツで得た。平成20年12月にドイツで刊行されたPatents and Technological Progress in a GlobalizedWorld (Festschrift Joseph Straus/ Commemorative Publication in Honor of Joseph Straus)に掲載された"Two Majorand Long-Lasting Patent Law Issues in Japan"である。従前、国際的色彩の強い特許法等の知的財産法においても、特に複雑困難な法的論点に係るものについては、英語等の国際語での研究成果公開の例が乏しかった中で、重要な意義を有するものと解される。 また、連携研究者である平場は、平成20年度に、著作権と特許権の各侵害に関する重要論点について、「著作権侵害主体の評価をめぐる議論について-私的利用領域の拡大と差止範囲画定の視点から」現代社会と著作権法(斎藤博先生御退職記念論集)(弘文堂)228-260頁と「複数主体による特許権侵害について判断した事例」速報判例解説3巻(日本評論社)243-246頁の2本の論文を公刊した。これらの複雑困難な重要論点について正面から果敢に挑戦するものであって、大きな意義を有するものと解される。
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