2007 Fiscal Year Annual Research Report
タイ国における児童・青少年の性・AIDS及び薬物乱用問題の要因分析と予防教育開発
Project/Area Number |
17402044
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
笠井 直美 Niigata University, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20255243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
綾部 真雄 首都大学東京, 都市教養学部, 准教授 (40307111)
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Keywords | タイ国 / ヘルス・プロモーティング・スクール / ピアエジュケーション / 学校保健推進活動 / 学校内標煙 |
Research Abstract |
1.タイでは、2001年に新学習指導要領が制定され、2005年に全学校の全学年にて実施されているため、新学習指導要領及び新学習指導要領手引き書の詳細な検討を引き続き行った。教科書等についても収集し、内容の検討を継続中である。新学習指導要領、新学習指導要領手引き書及び教科書等内容については、教育行政担当者に詳細な説明を求めた。さらに、教育現場の変化や実際の状況に関する資料の収集や調査を実施し、翻訳を含めて分析した。 2.タイ国保健省健康教育課が主導するヘルス・プロモーティング・スクール(HPS)として、チュラーロンコーン大学デモンストレーション学校中等部での調査結果を収集した。その結果、学習過程の管理や学校内禁煙のためのキャンペーンを実施する「先輩から後輩への指導(Peer Education)」カリキュラムの制定および実行によって以下の効果が得られたことが明らかとなった。1.生徒たちは、タバコの害についてより深く理解することができた。2.学校内のたばこに関する方針の厳格化および学校内喫煙に対するキャンペーンを実施した。3.先輩から後輩への指導によって、生徒たちは学校内のたばこに関する問題について認識を深めた。さらに、コミュニティへPeer Educationカリキュラムが拡大され、学校保健推進活動へと繋がり、タバコの無い安全な学校へとさらなる充実した発展活動へと伸展がみられる結果を得ることができた。よって、HPSは学校やコミュニティを巻き込むことから、学校の教職員、児童生徒、保護者、地域住民の連帯を強める。従って、課題に関わる全ての人が自分自身の健康に責任をもつ能力を獲得することが期待できると言えた。
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