2005 Fiscal Year Annual Research Report
黄砂発生防止のために行う植林の技術開発と評価に関する研究
Project/Area Number |
17405001
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉川 賢 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (50166922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真木 太一 九州大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80314970)
山本 福寿 鳥取大学, 農学部, 教授 (60112322)
山中 典和 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (20202385)
大手 信人 京都大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (10233199)
三木 直子 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 助手 (30379721)
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Keywords | 防風林 / 砂漠化 / 臭柏 / 流動砂丘 / モデル林 |
Research Abstract |
中国内蒙古自治区伊金霍洛期新街の南方約10kmの位置に、約1km^2の試験地を設置した。周囲約4300mの全周に高さ1.5mの有刺鉄線による柵を設置し、家畜の侵入を防止した。試験地の東側には国道が走っており、国道に近い側が最も低く、国道から離れるほど地盤高は高くなっている。最も低い位置と最も高い位置で約10mの高低差があり、流動砂丘と半固定砂丘地がモザイク状に分布している。国道への流砂の侵入を防止するために、10年ほど前から試験地の大半の場所で沙柳を中心とする流砂防止植栽が行われている。しかし、植栽後の管理が必ずしも十分でないために、植被率は低く、全体で17%に過ぎない。植被面積が最も広い植生は沙蕎で、植栽した沙柳がそれに次ぐ面積を占めていた。 2005年8月31日にこの試験地内に幅50m、長さ400〜600mのベルト状の植栽区を6本設け、臭柏の3年生苗木を植栽した。植栽区の間の距離も50mとした。苗木の植栽密度は次の6処理区とした。植栽間隔を5×6mとして1箇所に5本の苗木を巣植にしたもの、4×5mで3本を巣植にしたもの、植栽間隔をそれぞれ2×3m、4×5m、5×5m、5×6mにして、1箇所に1個体を植栽したもの。ベルト状植栽区の長さは述べ3000mとなった。9月に現地で植栽個体の位置とその地盤高の測量を実施したが、本年度は完了しなかった。引き続き次年度も測量と毎木調査を継続する予定である。また、1生育期間が過ぎた後の生残率の測定を行う予定である。試験地内に深さ25mの井戸を一本掘った。次年度には地下水位計を設置する予定である。 初年度は試験研究用の調査地の建設を主としたため、植栽木の生理、生態的測定はまだ本格的には実施していない。しかし、既存の防風林の生育調査は開始した。
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