2006 Fiscal Year Annual Research Report
マメ科植物とその寄生/共生生物における共進化の系統対応解析
Project/Area Number |
17405005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋田 正和 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40178950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 元己 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00193524)
徳永 幸彦 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 准教授 (90237074)
津田 みどり 九州大学, 大学院農学研究院, 助教 (20294910)
柴尾 晴信 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (90401207)
日詰 雅博 愛媛大学, 教育学部, 教授 (30116967)
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Keywords | マメゾウムシ科昆虫 / マメ科植物 / コンテスト型 / スクランブル型 / Callosobruchus属 / 分子系統樹 / FISH分析 / アズキゾウムシ / ヨツモンマメゾウムシ |
Research Abstract |
嶋田は博士課程院生の加藤俊英を指導して、11月末〜12月上旬、1月末〜2月上旬、3月中旬〜下旬の3回、メキシコ調査として派遣させた。採集したサヤは東大の特別許可付きの飼育室で羽化した種を記録し、柴尾とともにデジタルマイクロスコープで形態測定および交尾器の計測を行なった。さらに、加藤は伊藤とともに、標本をDNA分析して分子系統樹を解析した。また、嶋田と日詰は、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)の染色体のFISH分析を行い、その成果は、PLoS Biologyに投稿し審査中である。 徳永は、2月下旬〜3月上旬に昆明(中国)にて調査を行い、現地で出回っている豆類を食害しているマメゾウムシの採集を行った。持ち帰ったサンプルを現在恒温室中で培養中である。また、ヨツモンマメゾウムシにおける、コンテスト型からスクランブル型への競争型の進化を決定する要因として、幼虫期の壁作り行動を取り上げ、その系統間・系統内変異と遺伝的基盤についての研究を行った。 津田は、6月中旬〜8月上旬にハンガリーのマメゾウムシ研究者の機関に出張した。セコブマメゾウムシ(Callosobruchus)属では、乾燥マメを利用する食性が、乾季の長さに伴い進化したことを、分子系統樹を用いた最尤推定法によって示した。Bruchus属やBruchidius属では、利用する寄主マメ群がさまざまな系統レベルで保存的であることを確かめ、これを応用して側系統的な.Acacia属マメの系統関係を示唆した。
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Research Products
(14 results)