2008 Fiscal Year Annual Research Report
国内外の火山灰土における生物生産・環境保全機能比較
Project/Area Number |
17405024
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
南條 正巳 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 教授 (60218071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (80132009)
菅野 均志 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教 (30250731)
三枝 正彦 豊橋技術科学大学, 先端農業・バイオリサーチセンター, 特任教授 (10005655)
伊藤 豊彰 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (10176349)
清和 研二 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (40261474)
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Keywords | 火山 / 環境調和型農林水産 / 環境変動 / 土壌圏現象 / 土壌学 |
Research Abstract |
これまでの3年間に収集した亜熱帯多雨地域にあたる台湾の火山灰土、半乾燥気候下にある米国カリフォルニア州の火山灰土およびわが国岐阜県, 愛知県, 三重県の火山灰土の鉱物特性に関する分析を進めた。岐阜県各務ケ原の断面は2つともアロフェン質であった。台湾北部の火山灰土にはギブサイトが認められた。一方、米国カリフォルニア州の火山灰土は乾季を持つため、活性A1、Feの生成量が少なく、黒雲母、アパタイトなどの易風化鉱物も風化のごく初期の状態であった。 東海地方の火山灰土にはバブルウオール型の火山ガラスが砂画分に認められ、樹脂包埋研磨法により平面を出してエネルギー分散型X線分析を行い、その元素組成から姶良丹沢火山灰とアカホヤ火山灰の多い層が認められた。また、結晶性粘土鉱物は2 : 1型が中心だが、安濃の黒ボク土は砂画分に多量に含まれる黒雲母由来であると考えられた。したがって、東海地方に分布する黒ボク土には広域テフラが含まれ、その中の結晶性粘土鉱物は地点ごとに特徴が認められた。 火山灰土の活性A1生成に伴う重金属元素の濃縮傾向をデイサイト質の試料群を用いて確認した。フッ化水素酸分解法と酸抽出法との比較から濃縮機構として非晶質成分への収着と考えられる元素が少なくなかった。 ニュージーランド、チリの火山灰土の調査と試料採取を進め、日本土壌肥料学会、日本ペドロジー学会、土壌情報システムに関する国際会議、ニュージーランド土壌学会、チリにおける国際会議で成果発表を行った。
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Research Products
(3 results)