2006 Fiscal Year Annual Research Report
韓国及び中国東北地方におけるダニ媒介性動物原虫感染症の分子疫学的調査研究
Project/Area Number |
17405043
|
Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (10292096)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤崎 幸蔵 鹿児島大学, 農学部, 教授 (00292095)
五十嵐 郁男 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (80159582)
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (80301802)
岩田 晃 (財)日本生物科学研究所, 主任研究員 (70193745)
平田 晴之 東京大学, 医学部, 助手 (70381077)
|
Keywords | 原虫 / 韓国 / 中国 / ウシバベシア原虫 / ウマバベシア原虫 / イヌバベシア原虫 / ELISA / ICT |
Research Abstract |
本研究は韓国及び中国東北地方におけるダニ媒介性動物原虫感染症の浸潤・流行状況を明らかにし、日本の輸入検疫体制強化と韓国及び中国の原虫病診断技術の向上と普及に資することを目的として実施する。本年度に実施した研究内容と得られた研究成果は以下の通りである。 1.原虫ESTデータベースの構築:イヌバベシア原虫より完全長cDNAライブラリーを構築し、約1万クローンの塩基配列を決定し、ESTデータベースを作成した。 2.診断用抗原遺伝子の同定:ウシ・ウマ・イヌバベシア原虫感染血清を用いたcDNAラブラリーのイムノスクリーニングを行い、診断用抗原遺伝子の同定とクローニングを行った。 3.血清診断法の確立:上記で得られた各種原虫の主要抗原遺伝子を大腸菌で大量に発現・精製した。得られた組換えタンパク質を抗原としたELISA法或いはICT法を確立した。 4.韓国における疫学調査:韓国晋州地域における牛、犬の血清を採集し、ELISA法或いはICT法による抗体調査を行ったところ、ウシバベシア原虫とイヌバベシア原虫特異抗体が検出された。 5.中国における疫学調査:中国東北地方黒竜江省と西部新彊自治区における牛・馬の血清サンプルを採集し、ELISA法或いはICT法による抗体調査を行ったところ、ウシバベシア原虫とウマバベシア原虫特異抗体が検出された。 6.ダニワクチン開発:ダニ媒介性原虫感染症を制御する上でダニの駆除が不可欠である。そこで、ダニの唾液腺よりmRNAを抽出し、cDNAライブラリーを構築した。特異血清を用いたcDNAライブラリーのイムノスクリーニングにより幾つかのワクチン候補遺伝子のクローニングに成功した。
|
Research Products
(6 results)