2005 Fiscal Year Annual Research Report
多角形領域における静的・動的対象を捜索する高速アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
17500011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
譚 学厚 東海大学, 開発工学部, 助教授 (50256179)
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Keywords | アルゴリズム / 計算幾何学 / 警備員巡回路問題 / 多角形捜索問題 / 時間計算量 / 近似アルゴリズム / 可視イベント / リンク距離 |
Research Abstract |
本研究では多角形の内部(静的対象)を全部見渡すような最短の巡回路を求める警備員巡回路問題(watchman route problem)と、多角形の内部にハイスピードで走り回っている対象者を見つける多角形捜索問題(polygon search problem)を扱う。二つの問題については幾つかの研究結果を得た。 可視的イベントの概念は警備員巡回路問題を解くのに役に立った。それが静的対象者に隠せるコーナーのことである。可視的イベントの計算は、今までray-shootingと呼ばれるアルゴリズムが用いられ、0(n log n)の時間を要する。本研究では、まず警備員の出発点が与えられた場合について可視的イベントを計算する0(n)時間のアルゴリズムを開発した。新しいアルゴリズムには、始点から多角形の各頂点への最短路マップ(shortest path map)が用いられた。始点が与えられなかった場合については、始点のあるアルゴリズムを3回使えばよいであることも示した。更に、この結果を用いて長さが最適解の2倍以内であることが保証される警備員巡回路を求める0(n)時間のアルゴリズムも開発した。これが最短警備員巡回路を求める0(n^4)時間のアルゴリズムを大きく改善した。 複数の捜索員が一つのチェーンになって多角形における動的対象者を捜索する問題について調べた。多角形を捜索するのに必要な最小の捜索員人数を求める0(n^2)時間のアルゴリズムを開発した。これが今までの0(n^3)時間のアルゴリズムを改善する。我々は「リンク-K図」と呼ばれるデータ構造を提案した。リンク-K図では、リンク距離がKを超えない点対はすべて記録され、または最短リンクパスにおける推移関係も記録されている。
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Research Products
(2 results)