2006 Fiscal Year Annual Research Report
多角形領域における静的・動的対象を捜索する高速アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
17500011
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
譚 学厚 東海大学, 開発工学部, 助教授 (50256179)
|
Keywords | アルゴリズム / 計算幾何学 / 警備員巡回路問題 / 多角形捜索問題 / 時間計算量 / 捜索アルゴリズム / 可視イベント / ツーガード問題 |
Research Abstract |
本研究では多角形の内部(静的対象)を全部見渡すような最短の巡回路を求める警備員巡回路問題(watchman route problem)と、多角形の内部をハイスピードで走り回っている対象者を見つける多角形捜索問題(polygon search problem)を扱う。本年度は多角形捜索問題に対して研究を中心に行った。研究の成果は下にまとめる。 二人のガード(捜索員)が互いに安全を確かめながら多角形の内部における動的対象者を捜索する問題は今まで未解決であった。本研究では、可視的イベント(捜索の対象者に隠せるコーナー)の構造を調べ、ツーガードに多角形の内部を捜索できる必要十分条件を与えることに成功した。また、線形時間の最適な捜索アルゴリズムも開発した。未解決だったこの問題に対する我々の解法は計算幾何学に大きく寄与する。 多角形の境界上にドアdが与えられるとき、dを一度もダッチさせないで動的対象を見つける問題はルーム捜索問題と呼ばれている。この問題に対する研究結果はいくつかあったが、手法がそれぞれ異なり、捜索のアルゴリズムも複雑である。本研究では、可視的イベントのアプローチをルーム捜索問題に適用し、ユニックな解法を与えた。本研究で開発した捜索アルゴリズムの時間計算量と記憶領域量はこれまでの結果を改善した。さらに、複数の捜索員による合同捜索の問題をいくつかのルーム捜索問題に帰着することができるので、ルーム捜索問題に対する研究結果は次年度の研究にも役に立つ。
|
Research Products
(3 results)