2007 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットと高親和性を有する次世代低軌道衛星ネットワークに関する基盤研究
Project/Area Number |
17500030
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 寧 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00236168)
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Keywords | LEO衛星ネットワーク / トラヒック制御技術 / 負荷分散 |
Research Abstract |
近年、世界中のどこからでも通信可能な所謂地球規模のユビキタスネットワーク実現への期待が高まっている。このユビキタスネットワークにおいて、低軌道(LEO: Low Earth Orbit)衛星は大きな役割を果たすと考えられている。本研究では、現在広く普及しているインターネットと高い親和性を有する次世代LEO衛星ネットワークシステムの基盤技術に関する研究を行い、先進基盤技術を確立することを目的とした。 今年度は基盤技術の1つであるトラヒック制御技術について主に研究した。LEO衛星ネットワークでは、不均一な人口分布や地形によるトラヒック分布の偏りが存在するため、ネットワーク全体の利用効率は低下する。また、トラピック分布の偏りにより、トラヒック負荷が一部の衛星に集中して輻輳が発生し、パケットドロップが多発することで通信性能は大きく低下する。これに対し、報告者はキュー長を監視し、負荷が高い衛星を通過するトラヒックの一部を迂回させて負荷分散を行うトラヒック制御方式を既に提案している。この手法では、負荷が高い衛星の1ホップ先の衛星のみがトラヒックの迂回を行う。そこで、トラヒックの迂回をガウス分布に従い、より広い範囲で行うように改良した。そして、シミュレーションにより、パケットドロップ率やスループット等が改良前より向上していることを確認した。
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Research Products
(6 results)