2005 Fiscal Year Annual Research Report
ダイナミック自律分散協調ネットワークの最適構成および計測方式に関する研究
Project/Area Number |
17500033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
阪田 史郎 千葉大学, 工学部, 教授 (80375609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩田 茂雄 千葉大学, 工学部, 助教授 (70334167)
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Keywords | ユビキタスネットワーク / アドホックネットワーク / センサネットワーク / P2Pネットワーク / ルーティング / マルチキャスト / フラッディング / 最適配置アルゴリズム |
Research Abstract |
ユビキタスネットワーク社会で重要な役割を果たすダイナミック自律分散協調ネットワークの代表といえる、モバイルアドホックネットワーク、センサネットワーク、P2P(ピアツーピア)ネットワークに関して、以下の研究成果が得られた。 (1)モバイルアドホックネットワーク マルチキャスト通信に関し、標準プロトコルの有力候補とされているODMRPにおいて、ITS(高度道路交通システム)を想定した高速移動ノードが多い場合に、マルチキャスト制御を行う中継ノードを効果的に増やすことにより制御パケット数をそれほど増加させることなく通信継続可能時間を最大化するアルゴリズムを考案した。 (2)センサネットワーク センサネットワークとして早期の実用化が見込まれるZigBeeを想定し、ZigBeeを用いたときの対象エリアの面積とそこに実装されるセンサ数、すなわちセンサの密度が与えられた時の中継ルータノードの必要最小数と、データ到達率を最大化するその配置アルゴリズムを考案した。 (3)P2Pネットワーク 所望のピアを発見するためのフラッディングの際のメッセージ衝突を回避する2種類の手法を提案した。一つは、双方向リンクを事前に片方向化し、メッセージのリンク衝突を回避するものであり、タイムアウト機能を搭載することで、到達率を100%に維持しながら通常のフラディングに比べて最高で5割のメッセージの削減が可能になる。もう一つの手法は、ネットワーク内の各ノードが近隣のノードを頂点とする最短経路配信木の一部をメッセージ転送テーブルとして予め保持することで、フラッディング時のメッセージ衝突を回避するものであり、より大幅なメッセージ削減が可能である。この手法では、メッセージが部分最短配信木に沿って転送されるため、メッセージ衝突が回避できるだけでなく、到達率と最短経路でのメッセージ配信が保証される。
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Research Products
(17 results)