2005 Fiscal Year Annual Research Report
セキュリティを考慮したIPv6ユビキタス環境の構築手法に関する研究
Project/Area Number |
17500037
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
西村 浩二 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 助手 (90263673)
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Keywords | IPv6 / 情報コンセント / ユビキタス / 移動透過性 / モビリティ / MAT |
Research Abstract |
1.IPv6対応情報コンセントシステムの開発 情報コンセントシステムをIPv6に対応させる際、従来の情報コンセントが行っているパケットフィルタとNATを併用する方法では、IPv6の特徴であるIPsecやEnd-to-Endのシームレスな通信を阻害する恐れがあるため、ブリッジ動作をする方式の検討を行った。ただしMACアドレスによるホスト識別だけでは(MACアドレスの詐称などに対して)不十分であるため、引き続き検討が必要である。 2.ユビキタス環境の構築手法の検討 組織内ネットワークなどの単一の管理ポリシーに基づいて管理されているネットワークにおいて、端末に改変を加えることなく、移動透過な通信を行うことができる情報コンセントシステムの検討を行った。現在は、プロトタイプシステムの実装を行っている。具体的な機能としては、ルータおよび移動透過性実現のためのアドレス変換(MAT)動作を行う複数の情報コンセントシステムが互いに協調することでアドレス変換テーブルを共有し、それぞれの配下の端末には同一のアドレス空間をサービスする。それによって配下の端末が移動して、接続する情報コンセントシステムが変更されても、端末自身のアドレスは変化しないため、通信を継続することができる。 3.移動透過性の必要性の検討 本研究が対象とする、組織内ネットワークでの利用において必要とされる移動透過に関する機能の充実度(切り替え速度など)や利用条件、適用規模などについての検討を行っている。L2ベースで構築されている組織内ネットワークを対象とする場合、必ずしもL3ベースでの移動透過性を実現する必要はないとも考えられるが、広域なL2ネットワークに多数の端末が存在する場合の挙動についてはさらに検討を行う必要がある。
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Research Products
(5 results)