再構成可能デバイスによる並列計算機用ネットワークの実機評価システム

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17500051
• Research Institution: Okayama University of Science
• Principal Investigator: 小畑 正貴 岡山理科大学, 工学部, 教授 (60170297)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 上嶋 明 岡山理科大学, 工学部, 講師 (30311781)
• Keywords: PCクラスタ / ネットワーク / FPGA / 並列処理

Research Abstract

ハードウェアに関しては、FPGAによるネットワークカードの設計と製作を行った。カードは32ビットPCIバスカードであり、主要部品は、1個のFPGA、2個のメモリ、4個のコネクタである。FPGA内にはホストインターフェースおよび4方向の通信ポートに対するスイッチが内蔵され、外部スイッチを必要としないでネットワークを構成する。メモリはハードウェアによって通信ログを残すために使用する。カードは完成し、2ポートを使用したリング型のネットワークによるクラスタでの基本通信が可能となった。また、これを用いた小規模なクラスタを構成した。今後は4ポートによるネットワークへの対応と、通信ログ取得などの付加機能の実装を進める。
ソフトウェアに関しては、ネットワークカード用のデバイスドライバ、ハードウェア診断用プログラム、および通信ライブラリの作成を行った。デバイスドライバはネットワークカードの制御を可能とするためのものであり、Linux用のカーネルモジュールとして実装した。ハードウェア診断用プログラムは、リセット、送信、受信などの操作や、ステータスレジスタの確認などを行うものである。通信ライブラリは主要関数(初期化、終了、送信、受信、バリア同期)の実装が完了し、正常に機能することを確認した。今後は通信ライブラリの高機能化と、性能解析・可視化ツールの開発を進める。
再構成支援ツールについては、クラスタを構成する各PCに対して管理用PCからリモートでネットワークインターフェース回路を再構成できるツールを作成した。このツールは、FPGAのコンフィギュレーションROMの書き換え、シャットダウン、電源の再投入といった機能を備えている。