2006 Fiscal Year Annual Research Report
高フレームレート動画像に対する適応的フレームレート制御法とその応用に関する研究
Project/Area Number |
17500064
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉田 俊之 福井大学, 工学研究科, 教授 (50240297)
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Keywords | 動画像 / フレームレート / 適応制御 / 主観画質 / 符号化 / レート制御 |
Research Abstract |
本研究の最終目標に対して,平成18年度は 1.昨年度に得られた「動画像フレームレートの局所的,適応的制御手法」および「その時間方向の画質予測法」を,申請者が過去の研究において提案した「空間方向の画質予測法」と併せ,指定されたビットレートに対して対象動画像の時空間の総合的な主観評価画質(MOS)を最大化する「最適フレームレート」を局所的に予測するアルゴリズムを確立する. 2.1.を用いて予測された最適フレームレートとそれに基づいて生成されるフレーム列を対象として,レート制御を施しながら符号化を行う手法を確立する. 3.近年では,動画像のビットレートを伝送帯域に適応させる手法として,マルチ符号化方式が注目されている.本研究で確立を目指す手法は当該方式に適用可能であるため,単純な符号化方式だけでなくマルチ符号化方式にも適用し,その有効性の検証を行う. を目標として研究を行った. その結果,1.については,時空間の主観画質(MOS値)の予測方法,およびビットレートはフレームレートとフレーム当たりの平均符号量の積に等しいことを利用し,指定ビットレートに対応する双曲線上で,MOS曲面の最大値を探索するアルゴリズムを確立した.2.では,従来から動画像符号化の分野で広く用いられていたTM5方式のレート制御手法を改良し,フレームレートが局所的に変動するフレーム列に対しても適用可能とした.また,本レート制御手法および最適フレームレート推定部分をMPEG4符号化ソフトウエアに組み込み,提案手法に基づく動画像符号化アルゴリズムを実現した.3.については,本手法をマルチ符号化方式にも適用し,その有効性を主観表価値に基づいて評価した. 以上により,本年度の研究目標は完全に達成された.
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