2005 Fiscal Year Annual Research Report
実世界の如何なる質問にも回答するユニバーサル・オープンドメイン質問応答の実現
Project/Area Number |
17500092
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
秋葉 友良 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (00356346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 聖一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20115893)
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Keywords | オープンドメイン質問応答 / 情報検索 / パッセージ検索 / 音声入力検索 / 情報アクセス対話 / 文脈処理 / 質問データベース / 質問サイト |
Research Abstract |
本研究の目的は、人が音声によって発した質問に対して、検索対象とする文書(対象文書)で回答できる範囲であれば、種類によらずどんな質問でも回答するユニバーサル・オープンドメイン質問応答を実現することである。本年度の研究計画に対する研究成果は以下の通り。 (1)実世界質問の分析および分類 まず、テキストによる質問に対するユニバーサル質問応答実現の可能性を調査するため、WWW上で問われる質問の調査を行った。WWW上の質問ポータルサイトから様々な分野・ユーザによる質問とそれに対する回答のペアを収集した。収集した約100万の質問回答ペアから、実際に質問されている質問の分野の分布に従いランダムに2000問を抽出し、質問がどのような回答を求めているかという観点から期待する回答タイプのグルーピングと分類を行った。この分類について、質問サイトを対象に回答タイプ一致を手がかりとした回答抽出の予備実験を行い、まずまずの手ごたえを得た。 (2)factoid型質問応答システムの高度化 質問応答を対話的に利用する場面では、対話の文脈からユーザの質問を適切に解釈する文脈処理が必要となる。対話的質問応答での文脈処理に、質問応答のパッセージ検索を利用した情報検索的手法を開発した。本手法は、質問のトピックが質問毎に移り変わるブラウジング型の対話の文脈処理に有効であることが分かった。本手法を実装したシステムで、質問応答の評価型ワークショップに参加したところ、良好な成績を得ることができた。 (3)音声認識機能の高度化 音声入力による質問応答の問題点は音声認識誤りによる性能低下である。この問題に対し、音声認識と質問応答を統合し、質問応答の構成要素であるパッセージ検索のスコアを音声認識の候補選択に利用する手法を開発した。この手法により、認識精度の改善および質問応答の性能を大きく改善できた。
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Research Products
(4 results)