2005 Fiscal Year Annual Research Report
没入型遠隔操縦システムによって抽出された人間の協調行動規範のロボットへの移植
Project/Area Number |
17500110
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
升谷 保博 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (80219328)
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Keywords | 知能ロボティクス / 認知科学 / モデル化 / 人工知能 |
Research Abstract |
本研究の目的は,複数の人間あるいはロボットが協同で作業をする中で,人間の振舞いを記録し,その記録から人間の行動規範を入出力構造として分析し,さらにそれを自律ロボットシステムの行動プログラムとして移植する手法を確立することである.対象とするロボットシステムと人間では,身体,センサ,アクチュエータ等が異なっているので,簡易な方法で高い臨場感が得られる没入型の遠隔操縦システムを構築し,それを介して人間を実環境で行動させる. 本年度は,本研究の目的に合う短焦点型のプロジェクタと双曲面ミラーを用いた全方位カメラを選定し,それらの仕様と現有の小型移動ロボットの幾何学的な拘束関係から,プロジェクタと投影スクリーンの適切な配置を検討し,その結果に基づいて,3台のプロジェクタを用いた臨場感・没入感の高い提示システムを設計・製作した.なお,プロジェクタの配置は3次元的であり,スクリーンは特殊な形状であるため,プロジェクタの設置台やスクリーン自身は,材料を購入して自作した. ロボットに搭載されたカメラの全方位映像は,パーソナルコンピュータに取り込み,画像の幾何学的な変換を行い,3枚のスクリーンに投影すべき画像を表示する.その画像を3台のダウンスキャンコンバータで部分的に切り出して,各プロジェクタに入力してスクリーンに投影する.以上の処理の変換パラメータの較正を効率よく行う方法の検討を進めている,一方,2台のCCDカメラを天井に設置し,その映像をパーソナルコンピュータに取り込んで画像処理を行い,ロボットの位置・姿勢を実時間で計測できる環境を整えた. 残念ながら,遠隔操縦システムの性能の評価や被験者を使った行動規範の抽出実験にまでは至らなかった.
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