2005 Fiscal Year Annual Research Report
被写体の先験情報を用いないカラー画像データからの分光反射率復元と画像再現
Project/Area Number |
17500131
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
嶋野 法之 近畿大学, 理工学部, 教授 (10257975)
|
Keywords | 画像入力 / ノイズ / 分光反射率の復元 / 最適化 / 画像取得 / マルチチャンネルカメラ |
Research Abstract |
平成17年度は画像データから被写体の分光反射率を正確に復元するために、入力システムのノイズ分散をより正確に推定するための研究と、測色情報取得のための最適なカメラの分光感度を求め、一部カメラに実装し、画像取得の実験を行なった。 1.入力システムのノイズ分散推定精度向上のための研究 既存のノイズ分散推定方法と本研究者が提案しているウィーナ推定を用いノイズ分散を求めるための2つのモデルについて推定精度に関する研究を行なった。研究結果からウィーナ推定を用い復元された分光反射率を用いる方法が最も正確で、次にウィーナ推定から基本成分ベクトルを用いる方法が正確であることが明らかになった。何故、提案モデルが既存の統計的な推定方法に比べて正確であるかに関し、考察を行なった。この研究に関連し論文2件及び国際会議で2件の報告を行なった。 2.分光感度最適化に関する研究 絵画の分光情報や測色情報をマルチチャンネルカメラの画像データから正確に取得するために、カメラの分光感度の最適化に関する研究を行なった。測色情報取得に関しては既に当研究者が研究発表した入力系の測色的評価モデルを用い正確な測色情報取得のために、マルチチャンネルカメラの分光感度特性に関する最適化の研究を行なった。研究結果から、画像データから逆問題を用い測色情報を推定するためにはノイズの影響を受けにくくするために、入力系のノイズレベルが高くなるにつれて各チャンネルの分光感度がシャープになり、かつそれらのピーク感度の波長間隔が等間隔になることを明らかにした。また、その理由に関する考察を行なった。分光情報取得のための分光感度の最適化のために分光情報取得のための入力系の評価モデルを開発し、実験によりこのモデルの妥当性を確認した。このモデルを用い分光感度の最適化を今後実施予定である。これ等に研究に関し論文3件により報告をしている。
|
Research Products
(5 results)