2006 Fiscal Year Annual Research Report
前初期遺伝子産物Arcの発現調節およびシナプス局在化機構の解析
Project/Area Number |
17500201
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
奥野 浩行 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (80272417)
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Keywords | Arc / 神経活動依存的遺伝子発現 / シナプス可塑性 / スパイン / シナプス後肥厚部 |
Research Abstract |
近年、前初期遺伝子Arcの脳機能における重要性を示唆する知見は蓄積されてきたが、Ar c mRNAの発現誘導制御メカニズムやArc蛋白の樹状突起やスパインへの輸送メカニズム、そしてシナプスでの役割に関しては未だ不明である。そこで本研究では、Arc蛋白の神経活動依存的な後シナプス肥厚部(PSD)への局在化という現象を基に、1.Arcの活動依存的発現制御の解析、2.Arcの活動依存的スパイン移行の可視化と動態解析、3.ArcのPSD蛋白との相互作用の可視化と動態解析を行った。その結果、平成18年度において以下の成果が得られた。 (1)Arc蛋白とendophilin/dynaminが相互作用しグルタミン酸受容体の動態制御に関与していることを見いだし報告した(Chowdhury et al.,Neuron 52,p445-459,2006)。 (2)Arcのプロモーター解析を行い、活動依存的および神経特異的発現に関して重要な領域・エレメントを同定した。また、同定したプロモーター領域を用いて、神経活動依存的なレポーターコンストラクトを作製した。 (3)海馬培養細胞への薬剤投与・電気刺激等を行いArcの細胞内局在移行を解析し、シナプス刺激によって樹状突起上のスパインに集積することを明らかにした。 (4)ArcとArc結合タンパク間の相互作用を検出する蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)プローブを作成し、樹状突起スパインにおける相互作用を可視化した。また、ArcとArc結合タンパクの相互作用の制御様式を生化学的に解析した。
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[Journal Article] Molecular identification and characterization of a family of kinases with homology to CaMKI/CaMKIV.2006
Author(s)
Ohmae S, Takemoto-Kimura S, Okumura M, Adachi-Morishima A, Nonaka M, Fuse T, Kida S, Tanji M, Furuyashiki T, Arakawa Y, Narumiya S, Okuno H, Bito H.
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Journal Title
J. Biol. Chem 281
Pages: 20427-20439