2007 Fiscal Year Annual Research Report
脳機能画像を用いた高次歩行制御及びその異常による歩行障害の病態に関する研究
Project/Area Number |
17500210
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
花川 隆 National Center of Neurology and Psychiatry, 神経研究所・疾病研究第七部, 室長 (30359830)
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Keywords | 脳機能イメージング / 歩行運動 / 歩行障害 / 運動想像 / 虚血性白質障害 / 病態解明 / 大脳基底核 / 大脳皮質 |
Research Abstract |
本研究は、神経画像法や電気生理学的測定などの、非侵襲的脳活動測定法を組み合わせ、ヒト歩行制御の神経機構とその障害の病態生理を、高次運動制御の視点から明らにすることを目的として計画された。研究期間中に、過去に行った歩行の脳機能イメージング研究を総括し、基底核-脳幹系と基底核-視床-皮質系の二重支配からなるヒト二足歩行の神経基盤モデルと、同モデルに基づいたパーキンソン病歩行の病態モデルを提案した。磁気共鳴機能画像により、他者の歩行運動を観察する課題と、歩行運動に伴う情景変化を観察しながら歩行を想像する課題を用いて、歩行に伴う視覚情報処理と歩行計画の脳内表現を明らかにした。シングルフォトン断層像による賦活試験を応用して、虚血性白質障害に伴うパーキンソン病様歩行障害の責任部位を明らかにした。また、本研究に資する脳機能イメージング法の技術を高めるため、歩行以外の運動や想像、視覚、認知、言語などを対象とした脳機能イメージング研究、拡散テンソル画像を用いた患者研究、拡散強調画像を用いた新しい機能画像法の開発や、新しい課題設計や解析法の開発、磁気共鳴機能画像と経頭蓋磁気刺激-筋電図-脳波などの電気生理学的手法の統合にも力を注ぎ、数多くの成果を上げた。脳機能イメージングを用いて、ヒト二足歩行に伴う活動を、多角的に測定する本研究のアプローチは、臨床的にも、神経生理学的にも過去に例がないものである。現在急速に発展しつつある非侵襲的脳活動測定の方法論を、有機的に組み合わせていくことで、全く新しい知見が得られつつあり、今後も様々な枠組みのなかで研究を進めて行きたいと考えている。神経リハビリテーションやBMI技術と融合させ、治療的介入との接点を模索していくことで、さらに有用な情報を提供できるものと考える。
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Research Products
(20 results)