2005 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能光トモグラフィによる皮膚の高精度光学定数測定と老化予測に関する研究
Project/Area Number |
17500304
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近江 雅人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60273645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春名 正光 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20029333)
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Keywords | 光コヒーレンストモグラフィ / 高分解能OCT / フェムト秒レーザ / 皮膚の光学定数 / 角層厚測定 |
Research Abstract |
本研究では、フェムト秒レーザおよびフォトニック結晶ファイバによる連続白色光源を用いて、数μmの分解能をもつOCTを実現、角層の屈折率測定、コラーゲン繊維をイメージングして具体的な皮膚老化予測に応用する。本年度は、空間分解能〜3μmをもつ光トモグラフィを実現し、皮膚診断に有用な角層から真皮に至る範囲をin vivoで高分解能イメージングを行った。 1.フェムト秒レーザによる高分解能OCT (1)広帯域なフェムト秒レーザを用いて、中心波長800nm、波長幅100nm、空間分解能〜3μmの高分解能OCTを実現した。さらにフォトニック結晶ファイバを用いて波長400〜1400nmの広帯域連続白色光を実現させた。 (2)分散補償光学系を参照光アームに挿入し、これにより理論値に近い分解能を実現した。 2.高分解能実サイズ光トモグラフィ (インフォーカスOCT) (1)OCTと共焦点光学系を融合した実サイズ光トモグラフィ(インフォーカスOCT)の高分解能化を検討した。サンプル照射レンズ(共焦点光学系)を移動しながらOCTイメージを取得し、所望の空間分解能10μm以下、到達深度2.5mmを実現した。 (2)ヒト胃壁サンプルを用いてin vitro断層イメージを取得、これと顕微鏡による病理組織とを比較し、リンパ濾胞、粘膜筋板を確認し、生体組織に対する本手法の有用性を実証した。 3.コラーゲン繊維のin vivo観察による皮膚の老化予測 (1)高分解能OCTを用いて、ヒト前腕皮膚のin vivoイメージングを行い、皮膚老化予測の基礎的検討を行った。加齢による表皮のうねりの減少や男女差による表皮厚の変化をとらえることができた。 (2)老化予測の別の指標として真皮内コラーゲン層の厚さ変化に着目し、加齢によるコラーゲン量の減少傾向が明らかになった。照射光の偏光を利用した偏光OCTを検討中である。
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Research Products
(10 results)