2005 Fiscal Year Annual Research Report
大脳皮質細胞活動の相関性を強調した光学的計測法の開発と視覚野機能研究への応用
Project/Area Number |
17500310
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
王 鋼 鹿児島大学, 工学部, 教授 (40274831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 航 鹿児島大学, 工学部, 助手 (80332336)
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Keywords | 内因性光学的計測 / 視覚皮質 / 方位選択性コラム / 信号抽出 |
Research Abstract |
初年度としての目標である計測システムの構築はハードウェアとソフトウェア両面から完成した。 (1)測定部位の皮質組織光学特性にあった計測システムの構築 実験手順:成熟ネコの第一次視覚野皮質を対象に、内因性光計測システム構築や実験手順を検討した。その結果、以下の方法は確立された。手術及び計測中は亜酸化窒素と酸素にフローセンを混合させた気体を,人工呼吸器を通じて吸入させることにより麻酔を維持した.コンタクトレンズを用いて焦点を動物から視覚刺激提示用モニタまでの距離に合わせた.光源にはタングステンハロゲンランプを用い,バンドパスフィルタを通過させることによって照射する光の波長を選択した. 光源及び記録:システムは基本的に光の投射装置、刺激呈示装置及び内因性光計測装置によって構成された。光の波長は,大脳皮質表面の血管パターンの撮影において575nm,細胞活動の計測において605nmを用いた.皮質露出領域への光の照射はフィルタを通過させた後,光ファイバーを通じて行った.計測用のカメラには,解像度640×480pixelのCCDカメラを用いた.得られた画像を10bitの分解能で画像入出力ボードに取り込み,コンピュータに保存した. (2)画像データの取り込み及び記録された部位間神経細胞活動の相関性 私たちは内因性光計測法から得られた光学的反応強度と刺激選択性をあらわすチューニング・カーブモデルとの相関係数を求めることにより皮質の機能構造を抽出する方法を提案した.この方法をネコ第一次視覚野の方位選択コラムに適用し、視覚皮質における方位選択性コラムに適用した。この方法から抽出した機能マップは以前から用いられている方法の機能マップより強いコントラストを示し、光学的反応強度が弱い領域であってもそれが刺激選択性を持ってさえいれば機能構造を抽出できることが示唆された.
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Research Products
(1 results)